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「トランペットソロの無い曲」 それが楽譜を見た時の最初の感想だった。 高坂麗奈は自分達のパートであるトランペットの楽譜を曇った瞳でなぞった。 海外の童話をモチーフにしたその曲は牧歌的に、抒情的に旋律を重ねていた。 決して簡単な曲では無い。金管楽器として、トランペットとして輝く瞬間...
『リズと青い鳥』あらすじ 高校三年生のみぞれと希美。 2人は吹奏楽部でそれぞれオーボエとフルートを担当する親友同士だ。 高三の彼女達にとって最後の出場となるコンクール。 演奏曲には、童話を元にした楽曲「リズと青い鳥」が選ばれた。 だが。 2人は重要なオーボエとフルートの掛け合いパートに苦戦し続ける。 お互いの気持ちを理解し合えない事が原因だった。 2人のすれ違う心はどこへ漂うのか。 『リズと青い鳥』は日本そのもの 「ここまで”日本的な方法”を活かしたアニメは観たことがない!」 私にとって今作の最大の魅力はそこでした。 『リズと青い鳥』の感動を記すため、まず”日本らしさ”の本質を述べます。 余白を大切にする美意識 「白紙も模様の内なれば、心にてふさぐべし」 これは江戸時代初期の画人、土佐光起の言葉です。 和歌、枯山水、能、水墨画、茶室などなど。 日本人は昔から「引き算」に美学を見出してきまし
映画と原作小説のネタバレ全開です。閲覧ご注意ください。 はじめに 2回目の「リズと青い鳥」の鑑賞をしたので、あらためてブログを書きます。 私は「虚無感と味気無さ」とという強烈な感想を初見のブログに書いてしまいました。 それは事実として気持ちの中に有ったので、自分なりに下記の分析をしました。 原作小説が大好きで、みぞれと希美の気持ちを味わいつくしていたという事、 他の登場人物の役割をカットしたり変更したりはあったが、そのみぞれと希美に絞り込み、心情と変化を正確に再現しており、その意味で意外性は無かった事、 押しつけがましいドラマチックな展開を完全に排除し、その空間ごと切り取り、観ているものに共有させるストイックな演出がなされていた事、 ドラマ自体には全く壮大さは無く、みぞれと希美の繊細な心の揺れを描いていた事、 だから、きっと「虚無感と味気無さ」を感じたのだと思う。 その後、SNSや他の人の
これからあいつらがどうしていくのが一番良いのかおれには分からないけど、リズの傘木は立派なやつなので好きにするといいと思う、という話 『リズと青い鳥』、原作にあたる波乱の第二楽章読んだうえで2回見てきました。以下主に傘木希美について。 『リズと青い鳥』における傘木希美は、「姿勢の良いあほ」として映画の中に登場してきます。傘木希美はここ最近あきらかに人生がうまくいってないので、その現実から目をそらして生きてるが故のあほ面なのかなと思うんですが、結局現実に追いつかれてぺしゃんこにされ、様々なことを考えたであろうその物語の最後に、やっぱり姿勢の良いあほとして物語を去っていくんですよね。これがえらい。 過剰に落ち込まずに普段通り機嫌よくしておくことはストレスフルな現実を乗り越える方法の一つであり、また周囲へのこころ遣いであり、強さと優しさがなければ決して出来ることではなく、自分はたいへん感心したので
はじめに 〜映画を語るということ〜 第三の視点 高坂麗奈 鳥カゴを怖がってた小鳥は 何も変えられやしないと泣いてばかりいた 最後に 〜好きを語り合うのが青春だ〜 はじめに 〜映画を語るということ〜 『リズと青い鳥』と山田尚子について語る前に映像、音楽、文学その他すべての文化芸術や他人と対峙する時の心構え、というと大袈裟なので個人的に大切にしている所感を述べておく。 この項では『リズと青い鳥』の本編に迫るネタバレなどには触れない。述べることは批評において欠いてはならないと思っている視点についてなので、この部分だけでも多く読まれて欲しいと思う。 最後の挨拶では、種崎が「アフレコ前に監督が説明してくれたことで、私の心にすごく残っている言葉が『すべてのものが傍観者。風も木も空も2人を見守っている。そんな作品です』。観終わったあとにそれをすごく感じた」と明かす。そして「作品を観ていただく方の気持ちや
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