昨年7月の参院選広島選挙区をめぐり、地元議員らに多額の現金を配ったとして前法相で衆院議員、河井克行容疑者(57)=広島3区=と妻で参院議員、案里容疑者(46)=広島選挙区=が東京地検特捜部に逮捕された公選法違反事件で、克行容疑者らが昨年12月ごろ、事務所内のパソコンデータを専門業者に依頼して削除していた疑いがあることが20日、関係者への取材で分かった。データの中には「現金配布リスト」も含まれており、特捜部は克行容疑者らが証拠隠滅を図ったとみて、捜査を進めているもようだ。 関係者によると、昨年10月末に案里容疑者の陣営が車上運動員に法定上限を超える違法報酬を支払っていた疑惑が報じられて以降、12月末までの間に、広島市内の克行容疑者の事務所が、同市の電子機器を扱う専門業者にパソコンのデータを削除させた。選挙関連の書類についても、克行容疑者の意向に従い、元秘書らがシュレッダーにかけるなどして廃棄