生クリームを泡立てる、とレシピに書くのは簡単ですが、なぜ泡立つか、不思議に思いませんか? 今日は生クリームの泡立て、いわゆるホイップクリームの科学を復習します。 卵白を泡立てたメレンゲはタンパク質が空気を抱え込む役割を果たしますが、生クリームの構造を支えるのは脂肪分。泡立てることで油滴の外側のタンパク質(カゼイン)の膜が破れ、脂肪が露出した状態になります。脂肪は水に反発する性質があるので、別の脂肪球同士とくっつきます。隣り合う脂肪球同士が結合することで空気を抱え込む構造をつくるのです。さらに泡立て続けると今度は脂肪球同士が完全にくっつき、バターと水分に分離する、という原理です。この仕組みを理解すると生クリームの泡立てる時のポイントがわかってきます。 ホイップクリーム(クリームシャンティー) 生クリーム 100cc 砂糖 10g日本で売られている生クリームは純乳脂肪の生クリームと植物性