ブックマーク / hoosaku.hatenablog.com (61)

  • もしもハイジャックするのなら - ホーサクっ

    2016 - 09 - 18 もしもハイジャックするのなら 何もない日曜日、暇潰しに成田空港のレストランでカツカレーべていた。窓の外には飛行機が空から次々と舞い降りてくる。カラフルなデザインをしたジャンボジェット機たち。 タラップからぞろぞろと降りてくる乗客たちはまるでレミングスのように疲れきった顔で歩く。きっと決められたそれぞれの家路に向かって電車に乗ってスーツケースをころがしながら。 今頃ジャンボジェット機の中は掃除係たちが新聞やポップコーンやプレッツェルや機内などをひとまとめにしてごみ袋に投げ込んでキャビンアテンダントに軽口を叩いているのだろう。 カツカレーべていた相棒のケツ叩くと二人分の会計をした。相棒は台湾に行きたいと言う。僕はリュックサックからパンストを出して被り台湾エアラインに乗り込んで機長に言った。 「悪いけどハイジャックする。台湾に戻ってくれないか」機長は僕と相

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    zorazora 2016/09/18
  • 才能がないのは分かっているから - ホーサクっ

    2016 - 09 - 17 才能がないのは分かっているから 才能がないのは分かっているから、書き続けよう。百くらい書けば一つくらい面白いものができるのではないか。百でもダメなら千書けばいい。 ただいま二百ちょっと。あと八百書いてダメならもう千書けばいい。一でも面白いものを書ければ満足だ。 hoosaku 2016-09-17 22:57 才能がないのは分かっているから list Tweet コメントを書く 月曜日のアンパンチ »

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    zorazora 2016/09/18
  • 金曜日のフルコンタクトサラリーマン - ホーサクっ

    2016 - 09 - 16 金曜日のフルコンタクトサラリーマン 学生時代に一年間だけフルコンタクト空手を習っていた。週に二回、道場に通い汗を流した。筋トレ、型、乱取りを二時間でやった。僕はというか皆、乱取りが好きだった。練習では最低限の防具を身につけるが、殴られたり蹴られたりすると痛い。体重差のある相手の一撃をくらうと吹っ飛ばされた。 いくら頭をつかい相手の癖を読んで突きや蹴りをらわせても、10キロ以上の差があると与えられるダメージは少ない。メンタルが強く重量のある突進型の者は初心者でも手強い。負けない為にたくさんべて体重を増やした。 体重が増えたぶん、重量級の相手と渡り合えるようになった。試合をして少しずつ昇級するのだが、黒帯はもとより茶帯にも勝てない。黒帯クラスの攻撃はトリッキーで、下段蹴りがくると思い脛でガードしようとしても、ハイキックに変わり、顔面にヒットする。 重量と経験値

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    zorazora 2016/09/17
  • ガラケー最終携帯 - ホーサクっ

    2016 - 09 - 15 ガラケー最終携帯 スマホが壊れガラケーに変えて1日。付属アプリのメモ帳に文字を慣れないテンキーで打ち、親指が痛む。できることは少ないが、ガラケーはスマホにない安心感がある。とにかく頑丈だ。 スマホは小さなパソコンだったとつくづく思う。しかしアウトドアではスマホがすぐに故障する不安が常にあった。落とす。濡らす。踏んづける。僕の使い方には向かなかったのである。 ただ、ガラケーのブラウジング機能はほとんど使えない。ブログの文字なんて虫眼鏡を使わないと読めないのだ。ブログはメールでアップできるのでホッとした。かなり面倒くさいけど。 スマホは今後も進化していく。ガラケーの進化は終わった。まさに最終携帯。ガラケに触れていると、ふと懐かしくなる。初めてケータイを触れたときのことを思い出す。機能は通話機能とアドレス帳だけ。たったそれだけ。 その時代に比べたらこのガラケーはすご

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    zorazora 2016/09/15
  • さらばiPhone、よろしくガラケー - ホーサクっ

    2016 - 09 - 14 さらばiPhone、よろしくガラケー アウトドアでの酷使に耐えきれず体だけでなくiPhoneも壊れた。根的解決のため完全防塵防滴ガラケーに変えた。テンキーで500文字打ったのに間違えて、デリート長押しで全て消えた。もう寝るしかない。少しずつ慣れていこうと思う。110字 hoosaku 2016-09-14 23:03 さらばiPhone、よろしくガラケー list Tweet コメントを書く メジロと目黒 »

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    zorazora 2016/09/15
  • メジロと目黒 - ホーサクっ

    2016 - 09 - 13 メジロと目黒 乗り物で移動中に寝れないのだ。電車だけでなく、飛行機、車、船、ことごとくダメである。動くベッドでも、寝れないと思う。 きょうれつな寝不足が続いていて、少しでも眠りたい。座席に座って目を閉じる。こめかみと歯がズキズキと、痛む。激しい痛みだ。 寝不足に疲労が加わった時の個人的な症状だ。眠りたいが痛みで眠れないという悪循環。原因は思いつく。土日に動きすぎた。 痛みに顔をしかめながら目をつぶり続ける。車内アナウンス、喋り声、クーラーの風、くしゃみ、せき、羽ばたき。羽ばたき? 僕は驚いて目を開けた。左の肩がチクリと痛む。メジロがとまっていた。ピンク色した爪を僕のYシャツにい込ませている。 メジロが好きだ。スイーツ嫌いの僕が唯一べられるのが抹茶アイスクリームだからだ。白縁の黒目がじっと見つめてくる。曰く。 「君が電車で眠れないのはメグロのせい」 「メグロ

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    zorazora 2016/09/13
  • 1セントの女の子に言いたかったこと - ホーサクっ

    2016 - 09 - 12 1セントの女の子に言いたかったこと 17の夏、僕は大学予備校4日間の夏期講習を受けていた。会場は原宿。安宿に3泊した。竹下通りに面した木造はとても蒸し暑かった。 1日目の午前中に小太りの男友達ができた。昼休みには体育館でバドミントンをした。会場は大学だったが学校名は忘れてしまった。 バレーで遊ぶ女子2人組がいた。ショートカットで背の低い女の子と、ロングの背の高い美形の女の子。僕たちは顔を見合わせた。 背の高い方が俺のだぞ、と友達が言った。頷いて彼が2人に声をかけるのを見ていた。うまくやった。4人でバドミントンをした。 残りの3日間、昼休みになると4人でバドミントンをした。とても楽しかった。小さな女の子と目が合うと、すぐに逸らされた。 最終日、全ての授業が終わった。友達の連絡先を聞き、体育館に行った。扉を開けようとしたけど鍵がかかって開かなかった。 原宿駅から山

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    zorazora 2016/09/13
  • 扉を開けたら、混浴露天風呂だった - ホーサクっ

    2016 - 09 - 11 扉を開けたら、混浴露天風呂だった 昨日の記事に書いた通り僕は山の中の大きなホテルに居た。男友達と夕のビュッフェを楽しみ、露天風呂へと向かったのである。 友人が「ここ、混浴らしいよ」と言うのをふーん、と聞き流しながら部屋を出た時に僕はタオルを持ってくるの忘れたと思った。 まあいっかどうせ男しかいないだろうし。頭を洗いシャワーで汗を流し、露天風呂へと通じる扉を開けた。裸で外に出て驚いた。 女がいるやんけー‼︎ しかも皺くちゃ婆様じゃないピチピチが。 僕は急いで両手で股間を隠して扉を閉めた。 『この露天風呂は混浴です。女性に配慮して腰にタオルを巻いてください』扉に貼ってあった注意書にはそう書いてあったのである。 タオル、タオル、タオル…。 うろうろと脱衣所を探したが使用済みタオルなどはない。ふと、他人の脱衣カゴにあるタオルを拝借しようと思ってしまった。 いかん、い

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    zorazora 2016/09/11
  • ヒルクライム『男だけの旅』(前編) - ホーサクっ

    2016 - 09 - 10 ヒルクライム『男だけの旅』(前編) よく寝た。9時過ぎに起きた。焼魚とご飯をべる。ロードバイクのメンテナンスをする。布で車体を拭く。駆動部に油をさす。 ペダルを回す。乾いたラチェット音がする。ホイールが回り続ける。お湯を沸かす。インスタントコーヒーを飲む。準備完了。終。 扉を閉め鍵をかける。指差し確認。電気、ガス、カギ、OK。リュックを背負いロードバイクに乗る。ペダルを回す。風を切る。 駅に着く。輪行袋にバイクをしまう。キオスクで水を買う。中野行きの電車に乗る。新宿駅に着く。自転車仲間と合流する。終。 高速バスに乗る。運転手を含め全員が男。みんな明日のヒルクライムに向かうのだ。日に焼けた笑顔。引き締まった身体、精神。 山の麓に到着する。バスの荷物入れから吐き出される輪行袋。男たちは無言でバイクを組み立てる。具を使い微調整する。終。 ホテルに着く。レストランで

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    zorazora 2016/09/10
  • ズゴックが好きだ - ホーサクっ

    2016 - 09 - 08 ズゴックが好きだ 死にそうなくらい眠い。あさ、会社を休もうかと思ったくらい寝不足だった。コンビニでオニギリを買ってべ車で昼寝した。 ズゴックの夢を見た。小学校で初めて手に入れたガンプラのシャア専用機『ズゴック』をどこへ行くにも持って行った。そんな夢だ。 当時、ピアノや書道や水泳や絵画や色んな習い事をやらされた。一番長く続いたのは、ピアノ。音大の先生に惚れていたのである。 先生に彼氏がいると知って泣きそうになった。僕はズゴックをギュッと握りしめて涙をこらえた。ズゴックといつも一緒だった。 赤い水性ペンで丁寧にズゴックを塗った。 ピアノの発表会があった。僕はしょっぱなからドとファを間違えて焦りまくったが、ピアノ台の上のズゴックを見て、深呼吸した。 落ちついて、と先生の声がした。懐かしい声だ。優しい声だ。僕は水性ペンで真っ赤な手で鍵盤を叩き、トルコ行進曲を弾いた。

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    zorazora 2016/09/09
  • 「救急車は消防署から来るんだぞ?」 - ホーサクっ

    2016 - 09 - 07 「救急車は消防署から来るんだぞ?」 激論がつづいていた。先輩社員と楽しいランチを終え、僕が少年時代にターザンごっこをして、木に激突、気絶、病気へ搬送された と武勇伝を話して「病院から救急車が来て額を5針縫ったんです」というところで普段にこやかな先輩社員が目を三角にして言った。 「何言ってんの?」 「は? 何って、なんですか?」 「救急車は消防署から来るんだぞ?」 「んなわけないでしょ。病院ですよ」 「お前、気で言ってる?」 「先輩こそ、正気ですか? 僕、ブロガーですよ? まだ半年だけど毎日更新してるから普通の人よりちょっと物知りっていうか」 「ブロガーなら今すぐググれ!」 「病院に決まってるでしょ!ったく!もし、消防署だったら、そこに落ちてるシリカゲル、全部、わせますからね!」 「ほう、違ったら、お前がえよ?」 「分かってるわい!」 怒りに震えながら、ス

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    zorazora 2016/09/08
  • なぜ僕はポイントカードを出さないのか? - ホーサクっ

    2016 - 09 - 06 なぜ僕はポイントカードを出さないのか? この件を友人知人に話すと「ただ出すだけでポイントが貯まるのにバカ!」と総攻撃をらうので記事にするか躊躇っていた。 あらゆる場所で「ポイントカードは、お持ちですか?」と聞かれる。いちいち言葉にするのが面倒で 僕は条件反射で、首を振る。 カードの会員ではあるので持ってはいるのだが単純に出すのが面倒くさい。昔からポイントカード的なものは、全て断ってきた。 マクドナルドの割引チケットとか山崎パンの春祭りのシールも、心が動かない。スマホのアプリ入会で割引とかは、当に困る。 過去にものすごい嫌なことがあって、そのトラウマを避けるためにポイントカード的なものを能的に避けているのかもしれない。 ミステリアスでホラーで悲しくてちょっと笑えるようなイカしたトラウマを、ポイントカードが発動してしまうのかもしれない。 馴染みのコンビニで夕

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    zorazora 2016/09/07
  • サラリーマンの月曜日の乗り切り方 - ホーサクっ

    2016 - 09 - 05 サラリーマンの月曜日の乗り切り方 月曜日が楽しみでたまらないサラリーマンというのは存在するのだろうか。僕は仕事がうまくいってたとしても楽しみではない。 働かざるものうべからず。社会人生活をサバイバルする為に月曜日をなんとか攻略する必要がある。サラリーマン永遠の課題だ。 出社するまでにありとあらゆる手段を用いて現実逃避するしかない。そのために週刊漫画、缶コーヒー、タバコ等が存在する。 おそらくサラリーマンが嗜好品をいちばん必要とするのが月曜日だろう。音楽もいい。ロックを聴いてハイテンションで出社。 パソコンを立ち上げ、メールをチェックする。午前中の会議の資料を、作成する。ミンティアをべながら、会議を乗り切る。 長い午後が始まる。上司からのありがたいご指摘、部下からの貴重なご意見を、頷きながらスルーする能力は身についている。 ここまで書いて気づいたが、月曜日の

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    zorazora 2016/09/05
  • 正しい土日の過ごし方 - ホーサクっ

    2016 - 09 - 04 正しい土日の過ごし方 あくまで僕の場合はであるが、仕事のストレスが溜まっている時ほど土日は外に出て、ハードに身体を動かして汗をかくようにする。 一番いいのは人気のない山などへ出かけて、キャンプをすること。それも携帯電話の電波が届かないような、辺鄙な場所ほどよい。 学生時代に登山や自転車やカヌーに親しんできたこともあり、やはり自然の中に身をおいて大地に寝転び、星を見ながら寝たい。 今週の土日は天気が安定していなかったから安宿に泊まったが、1日目はサイクリングをし、2日目はへとへとになるまで、歩いた。 土日に身体を酷使することで月曜日は疲労感が残っている。良い疲労感だ。代わりに太陽や風や大地からは元気をもらってる。 デスクワークをしながら脚の筋肉痛に顔をしかめつつタイピングをする。だけど僕の頭の中はいい感じに太陽に焼かれている。 つまり土日になーんも考えず、ぼーっ

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    zorazora 2016/09/04
  • リンダ=?=リンダ - ホーサクっ

    2016 - 09 - 03 リンダ=?=リンダ 学生時代は15万円で1ヶ月半、貧乏旅行したりした。飛行機代が5万円とすると1日2000円で過ごしたことになる。宿代を含めて。 社会人になってあまり旅行お金を気にしなくなった。好きなものをべて、買う。好きなことをしてるのだがなんか味気ない。 お金の自由(学生時代比べ、であり裕福ではない)は貧乏旅行で楽しかったギリギリのお金の範囲で楽しむ自由を奪っていた。 よし!今日は1日500円で楽しみまくるぞ! 僕はポケットに500円玉だけ入れて家を出た。天気がよい。ママチャリを漕ぎながら鼻歌を唄う。「リンダリンダー、リンダ…」 喉が渇いたので100円ショップに入りミネラルウォーター(富士天然水)を買う。108円也。1日分なので、少しずつゆっくり飲む。 「もしも僕がいつか君と出会い話し合うならそんな時はどうか愛の意味を知って下さいー、リンダリンダー、リ

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    zorazora 2016/09/03
  • ベッカムに似た男 - ホーサクっ

    2016 - 09 - 01 ベッカムに似た男 およそ10年前、実家に帰った時に父と夕飯の材を買いに行った。夕方の大きなショッピングセンターの品売場は混んでいた。 久しぶりに親子で酒を飲もうということでキャベツ、白菜、ニラ、ニンニク、挽肉、餃子の皮と、8缶パックの缶ビールを買った。 小さな頃から餃子作りを手伝ってきたので、父にべてもらおうと思ったのである。夕飯の材を買う主婦達は値札を見ている。 きっとチラシの特売品や値下げされた商品をきちんと見分けているのだろう。僕は値段など気にせずどんどんカゴに放り込む。 レジは長蛇の列で僕らの前には10人以上の主婦が並んでいた。うんざりした気分で並んでいると父が僕に向かって大声で言った。 「ホーサクは、ベッカムに似てるなあ!」 え?今、なんつった?と僕はぽかんと口をあけ間抜けな顔をしていた。そこにレジ係を含む全女性の視線が集中した。ベッカム‼︎

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    zorazora 2016/09/02
  • 「しょうがないな、お兄ちゃんは」 - ホーサクっ

    2016 - 08 - 31 「しょうがないな、お兄ちゃんは」 共働きだった両親がでかけると僕は、妹に赤いキティーちゃんの合羽を着せる。ピンク色したミッフィーちゃんの長も履かせる。 「どこ行くの?」妹が言う。 「ゲームセンターだよ」僕は答える。 「すごい雨と風だよ」妹はしかめ面する。 「一人で留守番してるか?」僕は言う。 妹は、首を振り僕の腕にしがみつく。テーブルの上に置いてあった昼代の200円を半ズボンのポケットに突っ込んでドアを開ける。 朝なのに暗い。木の葉や枝がビュンビュン飛んでくる。僕は雨風に逆らって妹の手を繋ぎ歩く。頭の中でゲームの電子音がしてる。 1980年代のゲームセンターに僕は入り浸っていた。幼稚園の頃から通っていたのだ。両親が共働きでいいことも少しあるのだ。 ひなびた商店街に着くと100円分の駄菓子を妹に買う。僕は100円でゲームを2回プレイした。妹がたまにやらせてく

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    zorazora 2016/09/01
  • サラリーマンの掟(400字) - ホーサクっ

    2016 - 08 - 30 サラリーマンの掟(400字) サカナの掟 長老が言っていた。大人になって『分別』がつくまでは絶対に見たことのない物をべてはいけないと。向こう見ずな若者たちは教えを守らずに姿を消した。僕は生き残るために長老のいいつけを守った。いつしか僕が長老になっていた。 釣師の掟 お爺さんが言っていた。サカナを釣りたかったら『岩』になれ。サカナはニセ物には見向きもしない。川と同化する迄はサカナは釣れない。僕は毎日川に通い岩に座り続けた。数十年の歳月が流れた。僕は村一番の釣師になっていた。 【サラリーマンの掟】 上司「この話から学んだことは?」 部下「分別をつけろ」 上司「違うだろ。よく考えてみ?」 部下「岩になれ」 上司「ちげーだろ。真面目に考えろ!」 部下「………。」 上司「なんだ。その目つきは!」 バカな上司だという分別がついた部下は岩のように黙り込み、それきり口を開く

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    zorazora 2016/08/30
  • 涙のガンプラ(400字) - ホーサクっ

    2016 - 08 - 29 涙のガンプラ(400字) 小学校から歩いて10分の場所に、古ぼけた小さなオモチャ屋があった。土曜日の12時になると、お婆さんがガンプラを売った。 店に並ぶのは毎週30個で、先着順にガンプラが買われていく。なけなしの小遣いを握りしめて、放課後のチャイムと同時に走る。 息を切らし、痛む脇腹をおさえ、転びそうになりながら一生懸命走った。足の速い上級生に次々に抜かれながら必死に走った。 オモチャ屋の列を見て肩を落す。どれだけ頑張って走っても、ガンプラを手に入れることができない。泣きそうになりながら帰る。 そんな日々が続いたある日、気がついた。棚にいつも残っているガンプラがある。僕は歓喜に包まれ、小さな箱を手にとった。 そこで僕は幼いながら人生の苦味を知った。残っていたのは、モビルスーツでなく、モビルアーマーでもなく、ドダイであった。 ドダイってなんだよ!初めてのガンプ

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    zorazora 2016/08/30
  • 「君の名は」400字レビュー ネタバレ無し - ホーサクっ

    2016 - 08 - 28 「君の名は」400字レビュー ネタバレ無し 公開3日目。9時半の上映を予約して行ったのだが映画館に着いて老若男女、人の多さに驚いた。300人ホールが熱気で一杯だった。 物語は甘酸っぱく切ないボーイミーツガールもの。タイトルにある通りお互いの名前も知らない彼らが時を超えて出会い、恋する。 前半は、登場人物の疾走感とコメディに惹きこまれ、後半は、美しく輝きながらやってくる絶望にドキドキしながらも、真のテーマを段階的に理解する毎に感動が増していき、圧倒的なラストを迎える。多幸感に包まれる。 観てもらいたい観客層。これは断然、高校生だが全年齢の人に観てもらいたい。いろんな立場から多様な感想を持てると思う。 映画を印象的にする脚、背景作画や音楽は今のアニメでトップクラスであることは間違いない。劇場で繰り返し観たくなる作品だ。 【連れの感想】ネタバレ無し 物語のラスト近

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    zorazora 2016/08/28