中規模の卸売会社でITマネージャーをしている友人の話である。8月上旬のある日、勤務先のサーバーに接続しているハードディスク・ドライブに障害の予兆が出た。このハードドライブには、同社で使っているクレジットカード処理ソフトウェア(プロプライエタリ)が格納されている。同社の在庫管理・会計ソフトウェア・パッケージ(プロプライエタリ)との連携を重視して選んだソフトウェアだ。我が友人――ここではスタンと呼ぶことにする――は、そのとき、これが大問題になるとは思いもしなかった。事も無げにカード処理ソフトウェアを別のハードドライブにインストールし直し、こんなこともあろうかとバックアップしておいた顧客データをコピーして、その日は帰宅した。ここまでは、まず順当である。しかし、カード処理プログラムを同社に販売したソフトウェアメーカーに電話したところから、状況は一変した。スタンと彼の上司は憤慨し、そして走り回ること
![プロプライエタリ・ソフトウェアが基幹アプリケーションに向かない理由 | OSDN Magazine](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/4196864a37518a8c4219cc80d90c0a0b1a82a491/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fmag.osdn.jp%2Fimages%2Fmag%2Fmagazine-200x200.png)