先日、ミシガンの公立学校の財政状況が大変厳しいと書いたが、 その原因のひとつは、年功序列の日本企業と同じ賃金構造の問題がある。 T市の教員の年俸は5万5千ドル程度からスタートするが、 年功序列色が非常に強く、修士卒の教員は25年間勤めれば 約10万ドルもの年俸をもらうことができる(解説記事)。 アイビーレベルのPhDが大半の50代の大学教授(full professor)でも 教育メインの学科(数学科など)ではそのくらいの年俸なので 高校教員の給料がいかに高いかが分かるだろう。 一方で、財政難に伴って、新たに教員になった人の昇給は、 規定によって2倍の時間がかかることになっているようだ。 これは、昔は景気の良かった日本企業の賃金構造に酷似している。 しかも、仮にレイオフがある時は就労期間が長い人が優先して残れるし、 レイオフを行わなかったある学区では給与は一律5%カットに なったという。