日本人の主食、コメの品薄感が強まっている。昨年夏の猛暑で精米の供給量が減った上、インバウンド(訪日客)回復などで外食向け需要が高まっているためだ。需給逼迫(ひっぱく)から業者間の取引価格が高騰し、店頭価格も上がり始めた。米穀店やスーパーからは「新米の収穫期まで在庫がもつか」との声も漏れ、食卓への影響が懸念される。 (安藤孝憲、写真も) 「年明け以降、1俵(60キロ)の仕入れ値が2万円を超える異常な高騰ぶり。卸売業者からは『そもそも売るコメがない』と言われる」。名古屋市港区で米穀販売兼牛乳配達店「ひだ華」を営む山田道秀さん(62)はこう話す。