ブックマーク / aasj.jp (170)

  • 9月27日 時間は我々の脳にどう刻まれる(9月25日 Nature オンライン掲載論文) | AASJホームページ

    我々の知性は経験によって形成されることで知性の普遍性が保証されるとするヒュームを評価しつつも、これに伴う独自の自己の消失という問題に気づき、自己を保持したままで、我々の経験は、経験以前の先験的枠組みを通ることで、普遍性を獲得すると考えたのはカントだ。「生命科学の目で読む哲学」では彼の哲学を脳科学の視点で扱おうと1年以上格闘しているが、彼が先験的な認識の枠組みとして示した空間と時間を我々の脳がどう処理しているのか、研究が進んでいる。 今日紹介するカリフォルニア大学ロサンゼルス校からの論文は、我々の前を通り過ぎるイベントに特定のルール(順番)に基づく時間制を与えたとき、それは神経細胞レベルでどう処理されているのかを調べた研究で、9月27日 Nature にオンライン掲載された。タイトルは「Human hippocampal and entorhinal neurons encode the t

    zu2
    zu2 2024/10/01
  • 4月11日 予想外に長寿命の RNA が存在する(4月5日号 Science 掲載論文) | AASJホームページ

    脳の神経細胞は増殖後静止期に入ると、ゲノム DNA の代謝は修復時に起こる置換だけに限られる。従って、ほとんど代謝されずに情報がしまわれているとすると、人間の場合100年近く同じ核酸がゲノム中に維持されることになる。実際、カロリンスか研究所の Frissen 研究室からの原爆実験によりできたアイソトープを用いて脳の一部の細胞で生後も増殖が続いていることを証明した研究には驚いたが、逆に言うと何十年も取り込まれたアイソトープが安定にゲノム DNA の中に維持されていることを意味している。これは核酸だけでなく、同じアイソトープを使って、脂肪組織の中には古い脂肪酸が維持されていることを Spalding グループは証明している(https://aasj.jp/news/watch/11426)。 今日紹介するドイツ神経変性疾患研究センター、戸田研究室からの論文は、RNAの中にも細胞内で代謝されずに

    zu2
    zu2 2024/04/11
  • 12月14日 mRNAワクチンの落とし穴(12月6日 Nature オンライン掲載論文) | AASJホームページ

    Covid-19に関わる科学を代表する技術といえばmRNAワクチンだろう。そして、これを支える技術が昨年ノーベル賞を受賞したカリコさん達の修飾RNAといっていい。私もこのワクチンの開発スピードと効果について何度も紹介した。 シュードウリジンはmRNAに対する自然免疫反応を抑える目的で使われるが、私だけでなく、これまでそれを取り込んだmRNAは翻訳の鋳型としては問題がないと考えてきた。しかし、今日紹介するケンブリッジ大学からの論文は、シュードウリジンを取り込んだmRNAには、フレームがずれたペプチドを翻訳してしまうと言う思わぬ落とし穴があることを示し、今後シュードウリジンを取り込んだmRNAを使うために必要な塩基配列デザイン法まで示唆した重要な研究で、12月6日 Nature にオンライン掲載された。タイトルは「N 1 -methylpseudouridylation of mRNA cau

    zu2
    zu2 2023/12/18
  • 3月28日 幻 覚剤の作用から人間の脳の構築を探る (米国アカデミー紀要3月号 掲載論文) | AASJホームページ

    人間の脳を膨大なミクロレベルの神経結合ネットワークとして見てしまうと、複雑という以外にまとめようがなくなる。しかし、もう少しマクロのレベルで脳を整理することが出来る。例えば、脳皮質の結合を考える時、直接感覚野運動に関わる領域に加えて、我々は前頭葉を中心の様々な情報を統合するtoransmodal領域と総称される脳領域を持っており、この領域の発達こそ人間性を理解するための最も重要な領域になる。 今日紹介するワシントン大学からの論文は、セロトニン受容体に働くことがわかっている幻覚剤DMTによる脳の変化を機能的MRIと脳波計を用いて調べることで、このtransmodal領域の構築を調べようとした研究で、3月20日号の米国アカデミー紀要に掲載された。タイトルは「Human brain effects of DMT assessed via EEG-fMRI(DMTの人間の脳に対する効果を脳波計と機

    zu2
    zu2 2023/03/28
  • 3月26日 美味しいスナックの危険性(3月22日 Cell Metabolism オンライン掲載論文) | AASJホームページ

    砂糖や動物性脂肪が体に悪いことはわかっていても、脂肪分が高く甘いべ物へ嗜好を抑えることは簡単ではない。少しでも美味しい品は減らして、健康な生活をと思って様々な取り組みが行われる。しかし、今日紹介するケルンにあるマックスプランク代謝研究所からの論文は、1日1回ぐらいはいいだろうと思う高脂肪で甘いスナックも、健康な生活を維持するためには危険であることを示す研究で、3月22日 Cell Metabolism にオンライン掲載された。タイトルは「Habitual daily intake of a sweet and fatty snack modulates reward processing in humans(甘くて脂肪分の高いスナックを毎日べる習慣は人間のご褒美回路を変化させる)」だ。 研究では、高脂肪で甘いスナックを摂取する群と、カロリーは同じだが、脂肪分が少なく甘味も少ないス

    zu2
    zu2 2023/03/27
    “甘くて脂肪分の高いスナックを毎日食べる習慣は人間のご褒美回路を変化させる”
  • 3月21日 細菌の腸内での適応性を決める相分離(3月21日号 Science 掲載論文) | AASJホームページ

    相分離は分子を液相の中で濃縮できる生命にとっても便利な物理現象で、おそらく生命誕生時にも起こったのではないかと思う。これまで相分離現象は主に真核生物で研究されてきたが、当然細菌でそれが起こっても不思議はない。 今日紹介するイェール大学からの論文は、腸内細菌叢のかなりの部分を占める細菌の一つBacterioides thetaiotaomicron(Bt)の転写調節に関わるRho分子が相分離することで腸内環境への適応性を獲得していることを明らかにした研究で、3月17日号 Science に掲載された。タイトルは「Bacteria require phase separation for fitness in the mammalian gut(哺乳動物の腸内環境へ適応するためにバクテリアは相分離を必要とする)」だ。 バクテリアは、新しい環境で炭水化物摂取量が減ると、リボゾーム合成が低下するの

    zu2
    zu2 2023/03/22
  • 2月7日 幼虫期の進化的起源(1月25日 Nature オンライン掲載論文) | AASJホームページ

    多くの動物が、成体からかけ離れた形の幼虫期を過ごし、変態することは誰もが知っている。また、カエルのオタマジャクシから、蝶々の幼生からサナギまで、幼虫の生活環は極めて多様だ。しかし魚を見ていても、卵から直接成体が発生しても問題ないし、なぜわざわざ幼虫から変態する必要があるのかは明確でない。すなわち、幼虫から変態するライフスタイルが、左右相称動物のデフォルトなのか、一つのスタイルなのかについてはよくわからない。 今日紹介する英国のクィーンメリー大学からの論文は、環形動物で変態する種と変態しない種を比べ、幼虫という生活環が進化する過程を探った研究で、1月25日 Nature にオンライン掲載された。タイトルは「Annelid functional genomics reveal the origins of bilaterian life cycles(環形動物の機能ゲノミックスにより左右相称動

    zu2
    zu2 2023/02/11
    “幼虫期が進化することで、頭の発生と胴体の発生を明確に分離することが出来るようになり、その結果より複雑な体幹の構成が容易になったが、このスタイルが動物のデフォルトではないことを示している”
  • 2月1日 抗原が分解されずにリンパ節に長期に保持される理由(1月27日号 Science 掲載論文) | AASJホームページ

    なぜ麻疹ワクチンは一回で効果が何年も長持ちするのに、インフルエンザワクチンは効果が長続きしないのはなぜか、などとよく聞かれる、この理由の一つにウイルス側の変異のしやすさがあるのだが、免疫学的につきつめると、様々な要因が重なった結果で、実は明確な答えがないのも確かだ。そのためこの要因を一つ一つほぐしていって、その結果をもとに最強のワクチンを作る努力が現在も行われている。 今日紹介する米国MITのコッホ研究所からの論文は、リンパ節での抗原の分解されやすさに注目して、様々な免疫法を提案した研究で、1月27日号 Science に掲載された。タイトルは「Low protease activity in B cell follicles promotes retention of intact antigens after immunization(B細胞濾胞の低い蛋白分解活性が免疫後の完全な抗原保

    zu2
    zu2 2023/02/03
  • 1月31日 ウイルス感染は脳の神経変性疾患発症のリスクになる(1月16日Neuron オンライン掲載論文) | AASJホームページ

    Covid-19では、brain fogと呼ばれる脳症状が高い頻度で発生した事が知られ、後遺症として位置付けられている。ただ、ウイルス感染が脳へ波及しなくとも、ウイルス感染自体が神経変性疾患のリスクになることは、昨年の10大ニュースの中にサイエンスが選んだ「EBウイルス感染が多発性硬化症の原因になっている」という発見からもわかる。 今日紹介する米国国立老化研究所からの論文は、極めてシンプルだが恐ろしい論文で、様々なウイルス感染が、アルツハイマー病を含む様々な神経変性疾患の引き金になっている可能性を示した研究で、1月19日 Neuron にオンライン掲載された。タイトルは「Virus exposure and neurodegenerative disease risk across national biobanks(国レベルのバイオバンクデータからわかるウイルス感染と神経変性疾患リスク)

    zu2
    zu2 2023/01/31
  • 1月29日 自発行動に見えてもドーパミンにより意味付けられ構造化されている(1月18日 Nature オンライン掲載論文) | AASJホームページ

    AASJホームページ > 新着情報 > 論文ウォッチ > 1月29日 自発行動に見えてもドーパミンにより意味付けられ構造化されている(1月18日 Nature オンライン掲載論文) 今日もドーパミンと行動の話だが、条件づけられていない自由行動を扱っている点で、面白い研究だ。 昨日紹介した性行動で示されたように、特定の行動の動機づけにドーパミンが深く関わっていることは一般にも広く知られるようになっている。すなわち、私たちの行動も結局ドーパミン分泌により得られる快感を動機として構造化されるということになる。 とはいえ、同じ結果が得られるように褒美を与えるような条件づけを前提とする実験的状況は別として、我々の行動の多くは、最初から目標が決まっているわけでない、自発的行動だ。そんな場合、その行動の動機はどこから来たのか不思議だ。今日紹介するハーバード大学からの論文は、外界からの刺激や条件づけのない

    zu2
    zu2 2023/01/30
  • 1月25日 高齢者の感情の特徴の背景にある神経基盤(1月12日 Nature Aging オンライン掲載論文) | AASJホームページ

    AASJホームページ > 新着情報 > 論文ウォッチ > 1月25日 高齢者の感情の特徴の背景にある神経基盤(1月12日 Nature Aging オンライン掲載論文) 歳をとると涙脆くなるという人もいるし、逆に鈍感になるという人もいる。ただ、うつ状態が広がっているという話を聞くと、ここでも紹介してきた何もしない時に活動し、自分自身に向いた思考を支えるdefault mode networkが老化と共に変化する可能性は高い。 今日紹介するジュネーブ大学からの論文は、人が辛い思いをしているビデオ、あるいは毎日の普通の生活のビデオを見た時の感情と、そしてそれをみた後の脳の活動を機能的MRIで調べ、若者と高齢者を比較した研究で、1月12日 Nature Aging にオンライン掲載された。タイトルは「Exposure to negative socio-emotional events indu

    zu2
    zu2 2023/01/27
  • 1月27日 リンパ管内皮から血液細胞が発生できる(1月18日 Nature オンライン掲載論文) | AASJホームページ

    自分で実験をして論文を最後に書いたのは、京大医学部分子遺伝に移って2−3年ぐらいだったと思うが、後始末の悪い教授がクリーンベンチやセルソーターの前で怒鳴っているのを見るのは、教室の人たちには苦痛だったと反省している。その時の実験の目的は、胎児血管内皮をソーティングして、血管内皮から血液が間違いなく出てくることを証明することで、Immunityに掲載された。そのあとは引退するまでまともな実験はしなかった。 今日紹介するハーバード大学からの論文は、読んでいて自分でおこなった最後の実験のことを思い出す仕事で、リンパ管分化に必須分子、Prox1 の転写を調節するエンハンサーの活性を調べる過程で、Prox1分子の発現が低下すると、リンパ管内皮細胞から血液が発生できるようになる事を示した研究で、1月18日 Nature にオンライン掲載された。タイトルは「A Prox1 enhancer repres

    zu2
    zu2 2023/01/27
  • 1月22日 新しいエピジェネティック老化モデル(1月19日号 Cell 掲載論文) | AASJホームページ

    老化は様々な原因が合わさって進む過程だが、古くから知られた重要な要因は、DNA 損傷が繰り返されることだ。DNA 損傷は当然突然変異の原因になるので、DNA 損傷に様々な箇所に起こる突然変異による機能不全が、老化の一つの原因と考えられてきた。 今日紹介するハーバード大学からの論文はこの通説を覆し、DNA 損傷もエピジェネティックな再編成を通して老化を進めることを明らかにした重要な論文で、1月19日 Cell に掲載された。タイトルは「エピジェネティック情報の喪失が老化の原因である」だ。 これまで DNA 損傷誘導には、放射線照射や抗ガン剤、あるいは活性酸素などゲノム全体にランダムに起こる損傷を用いて研究が行われてきた。CRISPR/Cas 系が開発されてからは、部位特異的損傷も可能になったが、系が複雑なためか DNA 損傷手段としてはあまり使われていない。そもそも、DNA 損傷とその修復自

    zu2
    zu2 2023/01/27
  • 1月24日 骨に存在するリンパ管の役割(1月19日号 Cell 掲載論文) | AASJホームページ

    現役時代は骨髄造血についても研究していたが、骨や骨髄にリンパ管が存在するかどうか考えたこともなかったが、その一因はそもそもリンパ管の様子を組織学的に調べるのが難しいためだ。その結果、脳内のリンパ管の存在が広く認められるようになったのはついこの前のことだ。 今日紹介するオックスフォード大学からの論文は、骨のホールマウント染色を工夫して骨髄を含む骨全体のリンパ管を観察できるようにし、放射線照射後の骨リンパ管のダイナミックスやその役割について調べた研究で、1月19日号 Cell に掲載された。タイトルは「Lymphatic vessels in bone support regeneration after injury(骨のリンパ管が傷害後の再生を支持している)」だ。 なんと言ってもこの研究のハイライトは、マウスの骨を脱灰も含む様々な処理をして見えるように出来たことだ。その結果、骨の中でもリン

    zu2
    zu2 2023/01/24
  • 1月17日 1万年にわたるヨーロッパ人の進化を探る(1月13日号 Cell Genomics オンライン掲載論文) | AASJホームページ

    AASJホームページ > 新着情報 > 論文ウォッチ > 1月17日 1万年にわたるヨーロッパ人の進化を探る(1月13日号 Cell Genomics オンライン掲載論文) 先日、ヨーロッパ中世、黒死病として猛威を振るったペスト菌により、流行前と後で、免疫系の遺伝子で見たとき、明確に遺伝子型の選択が起こっていた事を示すカナダマクマスター大学からの論文を紹介した(https://aasj.jp/news/watch/2080)。実際このようなイベントを繰り返しながら、現在のゲノムが形成されているのだが、感染症ではこのようなスピードで自然選択が起こることを見事に証明している。 今日紹介するフランス人類進化研究所からの論文は、過去1万年を遡ってヨーロッパ人のゲノムの現在の形成に関わってきた自然選択要因を明らかにしようと、3000人近い古代ゲノムデータのゲノム解析から、選択されてきた多型をリストし

    zu2
    zu2 2023/01/17
  • 1月15日 腸内細菌叢からの短鎖脂肪酸はアルツハイマー病を促進する(1月13日号 Science 掲載論文) | AASJホームページ

    どんな病気も詳しく調べてみれば、腸内細菌叢によって何らかの修飾を受けることが示されてきたが、アルツハイマー病も例外ではない。ただ、メカニズムについては、腸での変化が神経炎症を高めるといったレベル以上に明らかではなかった。 今日紹介するワシントン大学からの論文は、Tau による神経変性が促進される突然変異が起こったヒトTau遺伝子と、アルツハイマー病(AD)のリスクを高める APOE4遺伝子を導入したマウスを用いて、腸内細菌叢が明らかにTau異常を促進することを示した研究で、1月13日号 Science に掲載された。タイトルは「ApoE isoform– and microbiota-dependent progression of neurodegeneration in a mouse model of tauopathy(ApoEアイソフォームと細菌叢により Tau異常症モデルマウス

    zu2
    zu2 2023/01/15
  • 1月10日 自身を犠牲にする細菌の免疫戦略(1月4日 Nature オンライン掲載論文) | AASJホームページ

    多細胞動物の細胞は、実に多様な死に方のメカニズムを持っている。これは、個体の維持にとって、個々の細胞の生き死にをうまく調節することの重要性を物語り、アポトーシスの語源、落葉の意味を考えるとよくわかる。 ただ、このような細胞死は細菌には存在しないと思っていたが、2020年、カリフォルニア大学サンディエゴ校からの論文が、なんと感染後に生じるトリヌクレオチドによって、細菌内の全ての核酸が分解され、細菌が死ぬという現象が存在することが明らかにされ(Structure and Mechanism of a Cyclic Trinucleotide-Activated Bacterial Endonuclease Mediating Bacteriophage Immunity、Molecular Cell,77:723,2020)、細胞死が種の保存のためのメカニズムとなっていることを示した。 これに

    zu2
    zu2 2023/01/12
  • 12月22日 脳弓深部刺激のアルツハイマー病への効果を検証する(12月14日 Nature Communications オンライン掲載論文) | AASJホームページ

    AASJホームページ > 新着情報 > 論文ウォッチ > 12月22日 脳弓深部刺激のアルツハイマー病への効果を検証する(12月14日 Nature Communications オンライン掲載論文) 今年の4月、アミロイドβとTauの蓄積を元にアルツハイマー病( AD ) の進展様式を調べた研究を紹介した(https://aasj.jp/news/watch/19541)。この結果が示すのは、アルツハイマー病も嗅内野からつながる神経回路に沿って進展する回路病であることを示唆している。とすると、刺激によりこの神経回路を増強することで AD 進行を遅らせられるのではと着想し、動物実験を経て臨床治験が行われている。 異なる刺激場所についての治験が進んでいるが、今日紹介するハーバード大学からの論文は、脳弓を刺激して、海馬から乳糖体まで大脳の辺縁系を取り囲んで存在するパペッツ回路を増強する治験につ

    zu2
    zu2 2022/12/22
  • 自閉症の科学(連載) | AASJホームページ

    1日途切れてしまったが、集中掲載最終回となる第5弾は、自閉症の科学でこれまで何度も紹介してきたゲノム研究を、総合的にまとめてくれたとさえ言える、カリフォルニア大... 続きを読む

    zu2
    zu2 2022/12/21
  • 12月19日 Covid-19 で死亡した44人の解剖所見(12月14日 Nature オンライン掲載論文) | AASJホームページ

    どんなに感度のいい研究手法が開発されても、死亡後の病理解剖は重要だ。Covid-19 は、感染症で、また膨大な数の死亡例が発生していたことから、病理解剖まで進むケースは少ないと思うが、それでも論文として発表され、臨床から得られる理解を深めるのに貢献してきた。このブログでも、ちょうど今から1年前、18例の Covid-19 死亡例についての米国・国立衛生研究所からの論文を紹介した(https://aasj.jp/news/watch/18361)。この報告では、感染による様々な臓器の病理組織変化についての解析が中心だったが、ウイルスが様々な組織に速やかに感染するのかについて重点を置いた同じ米国・国立衛生研究所 (NIH) から12月14日 Nature にオンライン掲載された。タイトルは「SARS-CoV-2 infection and persistence in the human bo

    zu2
    zu2 2022/12/21
    “血液ではほとんどウイルスが検出できないのに、十分な量のウイルスが脳で検出されることは、早い段階からウイルスが血液などを介して脳に到達し、神経内で独自に増殖していることを強く示唆している”