北海道の中央部に位置にする夕張市は「炭鉱の町」として栄えた。だが、その後「石炭から石油」へのエネルギー政策の転換などを受けて炭鉱は次々と閉山されたため、夕張市は新たに「炭鉱から観光へ」を掲げて、スキー場やテーマパークなどを次々と開設する「リゾート」化路線に邁進した。その結末は、多くの人の知るところである。施設建設に伴う累積赤字が重くのしかかって市の財政を圧迫し、2007年に財政再建団体に指定されて、夕張市は事実上、財政破綻した。夕張市はブレーキとアクセルの踏み間違えてしまったのである。 さて、富山市は「第二の夕張市」となるか。結論を先に言えば、今のところは、まだそこまでは深刻ではない。だが、早目に警笛を鳴らして、国土交通省と富山市長が推進している「コンパクトシティ」政策に対して異議を申し立てること、安全に正しくブレーキを踏むように促すことは、些細なことながら、必要であると僕は考える。(僕が