志位和夫『Q&A 共産主義と自由──『資本論』を導きに』を5回シリーズで書評してきたが今日はその5回目、最終回である。 批判点ばかり書いてきたが、今回は最後なので、志位の本書の積極的な意義を書いておきたい。 今回の記事の要旨 今回も要旨を先に書いておく。 志位の本書で述べている基本点はすでに不破哲三が解明し、2004年綱領で盛り込まれているのではないか。 志位の本書の新しさがあるとすれば第一に、労働時間の短縮の問題を遠い共産主義の話とせずに現代の労働運動や社会運動の課題としてとらえなお、未来社会と地続きの問題として提起したことにある。 志位の本書の新しさがあるとすれば第二に、生産力主義というマルクス主義への非難に対し、生産力一般ではなく「資本の生産力」が問題なのだと整理したことにある。 今回もまず要約を載せる。その上で、体力や時間がない人はそこまで。詳しく知りたい人はそのあとの本文を読んで