ブックマーク / note.com/masanoatsuko (21)

  • 敦賀原発2号機の新規制基準適合性:記者たちが原子力規制委の覚悟を迫った|まさのあつこ 地味な取材ノート

    福島第一原発事故後の新規制基準に基づいて、原発が不適合とされる日が来そうだ。 7月24日の会見で覚悟を迫り続けた記者たちほぼ確実にそうなること(破砕帯のデータ改ざんが起きたときからそうすべきだった)が見えてきた時から、報道各社は毎週の記者会見で、毎回のように山中伸介原子力規制委員長に見解を尋ね続けた。 山中委員長「社長との意見交換」で「これを最後にしましょう」と以下は、その一部に過ぎないが、7月24日の会見模様だけ貼り付けておきたい。 ○記者 共同通信社のウエムラです。(略)今週26日金曜日に敦賀原発の審査会合を開くという発表がありました。この会合でどういったことを議論されるのか、改めて教えていただけますでしょうか。 ○山中委員長 26日に敦賀2号機の審査をするということは伺っております。これまでの流れからいたしますとK断層の連続性についての議論を26日にすることになるかと思います。(略)

    敦賀原発2号機の新規制基準適合性:記者たちが原子力規制委の覚悟を迫った|まさのあつこ 地味な取材ノート
    zu2
    zu2 2024/07/28
    “日本原電が自社で廃炉を判断した敦賀原発1号機に続いて、もやは、2号炉も廃炉せざるを得ない流れだ”
  • 原子力災害時の医療体制の拡充案だけパブコメ中|まさのあつこ 地味な取材ノート

    能登半島地震後に、原発震災への危機意識が高まり、原子力災害対策指針の見直し要請や「地震に関する新知見がまとまるまで、1)新規制基準の適合性審査や使用前検査を凍結してください、2)稼働中の原発を動かさないようにしてください」など多くの声が上がったにもかかわらず、原子力規制委員会は問題を矮小化させて「原子力災害時の屋内退避の運用に関する検討チーム」を作った。今回、それとは別に原子力災害対策指針の改正案に対するパブリックコメントを求めている。 原子力災害対策指針の改正案パブコメ7月17日に原子力規制委員会が公表し、2024年8月24日0時0分まで、パブリックコメントを求めている「原子力災害対策指針」の改正案は以下のとおりだ。 現在の指針原子力災害が起きたときには、被ばく傷病者の診療や、甲状腺簡易測定などを行う医療機関(以後、原子力災害医療協力機関)が必要だが、現在の原子力災害対策指針では、原子力

    原子力災害時の医療体制の拡充案だけパブコメ中|まさのあつこ 地味な取材ノート
    zu2
    zu2 2024/07/26
  • 公益通報者の保護:国会が政府と議論すべき|まさのあつこ 地味な取材ノート

    2024年6月21日、鹿児島地検が、鹿児島県の前生活安全部長を守秘義務(国家公務員法第100条)違反で起訴した。県警の霧島署員が犯したストーカー事件、そして枕崎署員が犯した盗撮事件に関する情報が、結果的に報道機関に漏れたからだ。(参考:読売新聞記事) 2024年7月9日、兵庫県知事によるパワハラなどを公益通報した元西播磨県民局長が懲戒処分されたのち自死された。(参考:朝日新聞記事) どちらも公益通報者に対してあってはならない仕打ちだと思う。3つの点から。 守るべき秘密なのか?第1に、鹿児島県警の前生活安全部長が通報した情報は「秘密」にあたるのか? 消費者庁は「行政機関向けQ&A(内部の職員等からの通報)」をまとめている。 「Q:公務員が公益通報を行うことは、国家公務員法や地方公務員法に定める守秘義務に反しませんか。」という問いも立てている。消費者庁の答えはこうだ。 A: 国家公務員法第10

    公益通報者の保護:国会が政府と議論すべき|まさのあつこ 地味な取材ノート
    zu2
    zu2 2024/07/12
  • 東海第二 防潮堤は「やり直し」|まさのあつこ 地味な取材ノート

    東海第二原発の防潮堤の不良工事、その後について。 4月に長文を書いたが、6月18日から7月3日にかけて動きがあった。 3月26日、「調査の不足」指摘先日書いたように、3月26日の審査では原子力規制庁が「調査の不足」を次々と指摘した(以下動画頭出し)。 6月18日、宿題をせずにきた小学生みたいな日原電6月18日の審査会合では、その規制庁に指摘に対する回答を事業者「日原子力発電(以後、日原電)」が行った。しかし、その回答では「信頼性が十分にできない」と規制庁は再指摘。これに対して、指摘されていることの重大さを日原電が理解できていないのではないかと思う(例えると、宿題をせずに学校に来た小学生みたいな)やり取りが続いた(該当箇所を以下で動画頭出し)。 翌日の原子力規制委員会の後の記者会見では、このことに対する山中委員長の見解を問う質問があった。少し長いが抜粋する。 ○記者 NHKのハシグチ

    東海第二 防潮堤は「やり直し」|まさのあつこ 地味な取材ノート
    zu2
    zu2 2024/07/12
  • 能登半島:奇跡の3運動で原発事故を阻止|まさのあつこ 地味な取材ノート

    「珠州(すず)原発がなくて良かった」―そこにかつて原発建設計画があったことを知る人は皆、思った。2024年元旦の能登半島地震で道路崩壊、家屋倒壊、集落孤立、海岸隆起、通信断絶、断水、停電、そして、外から救援・救護に向かうことも困難なありさまを見て。 しかし、実は、志賀原発(志賀町)の反対運動があったからこそ、珠洲原発(珠洲市)は阻止できた一面があったと知った。3つの運動とは何か、この旅で見てきたことを簡単に記録しておく。 旅とは「能登半島原発バスツアー629」「『さよなら!志賀原発 全国集会 in 金沢』(チラシ)に行くなら、前日にちゃんと現場を見に行こうという話になって、僕がバスを手配して、七澤さんが企画」と、このツアーの趣旨を説明してくれた「僕」とはTBS報道番組でお馴染みの金平茂紀さん。 「七澤さん」とはNHK記者時代にドキュメンタリー番組「原発立地はこうして進む 奥能登・土地攻防戦

    能登半島:奇跡の3運動で原発事故を阻止|まさのあつこ 地味な取材ノート
    zu2
    zu2 2024/07/01
  • 福島第一原発で続く、6900ボルトによる高圧線の火災など|まさのあつこ 地味な取材ノート

    2024年6月18日、東京電力福島第一原発で、高圧線が損傷する2度目の事件が起きた。 高圧線で火傷事件 4月24日所内の電源A系が停電。原因は、所内A系の高圧線を引き直すために、コンクリートを剥がす作業を行なっていた作業員が、高圧線(ケーブル)の管路まで貫いてしまったこと。作業員は右頬右腕に「2度熱傷」を受けたが、東電は「感電ではない」と言い張り続けている。A系を電源とする免震重要棟やALPSで処理した汚染水を希釈・放出する設備が停止した(5月3日と5月13日に既報)。 高圧線で火災事件 6月18日6号機で停電。8時33分、使用済燃料プールの冷却が止まった。2分後、6号機タービン建屋地下1階で火災報知器が作動(第1報)。15時15分に消防署が「火災」と判断。停電から10時間後の18時19分、使用済燃料プールの冷却が再開(第2報)。この間、プールの水温は1.5度上昇。長期間、稼働していないた

    福島第一原発で続く、6900ボルトによる高圧線の火災など|まさのあつこ 地味な取材ノート
    zu2
    zu2 2024/06/28
  • 原発:経年化と地震による「金属疲労」について|まさのあつこ 地味な取材ノート

    前々回の地味な取材ノートで、「温度差であれ振動であれ、『くり返し応力がかかる』ことで起きるのが金属疲労であるとするならば、地震が起きて繰り返し揺さぶられている原発では、年月が経っていなくても、金属疲労は起きると考えるべきではないか。志賀原発の変圧器は、そのことを教えてくれたのではないか」と書いた。 その点について、2024年6月5日会見で、山中伸介原子力規制委員長に聞いてみた。以下はその要点だ(重要なので全体*を文末につける)。 6月5日 会見速記録(関係部分の要点のみ/全体は文末*)○記者 志賀原発の変圧器について、北陸電力は材料に繰り返し応力がかかって起きた疲労破壊だと。これは老朽化原発の劣化6事象の「低サイクル疲労」が地震でも生じたと考えられるが。 ○山中委員長 これは何十年もかかって疲労するものではなくて、地震時に低サイクルの力が加わって破壊をする疲労破壊という特異な現象だ。阪神・

    原発:経年化と地震による「金属疲労」について|まさのあつこ 地味な取材ノート
    zu2
    zu2 2024/06/08
  • 高浜3、4号機の運転期間延長が意味するところ|まさのあつこ 地味な取材ノート

    高浜原発3、4号機(関西電力)の延命を2024年5月29日、原子力規制委員会は認めた。 1つのサイトに4基の老朽原発これで、福島第一原発事故後に「原則40年」と規制した運転期間を超える原発が、高浜原発では、1号 49歳、2号 48歳、3号 39歳、4号 38歳と、1つのサイトに4基の老朽原発が集中立地することになる。 全国の原発で運転期間延長が認可された原発はこれで8基。延長申請に対する認可率は「100%」(5月29日会見録)だ。 2025年6月以降は「延長認可」は経産省の仕事にこの運転期間延長の「認可」の手続きは、昨年、国会が成立させたGX脱炭素電源法(以後、GX束ね法)で、2025年6月以降、原発推進官庁である経産省に移る。認可要件は「非化石エネルギー源」の促進や「電気の安定供給」(改正電気事業法第27条の29の2(GX束ね法の新旧対照表P6)といった却下されるわけのない形式的なものだ

    高浜3、4号機の運転期間延長が意味するところ|まさのあつこ 地味な取材ノート
    zu2
    zu2 2024/06/04
  • 福島第一原発1号機は満身創痍|まさのあつこ 地味な取材ノート

    福島第一原発1号機の原子炉圧力容器(原子炉)を支える台座がボロボロで、震度6強の地震で倒壊するリスクがあるとの指摘がある。もしそうなら何が必要か。取材してみた。 外部エキスパートの警告リスクを指摘しているのは、森重晴雄さん(福島事故対策検討会・代表)。かつて三菱重工業に勤め、原発の建設や耐震に携わったエキスパートだ。森重さんは東京電力(東電)が1号機内部でロボットに撮影させた画像をみて驚いたという。 原子炉は、来、鉄筋コンクリートの台座(ペデスタル)で支えられている。しかし、2022年5月に公表された画像では、コンクリートが溶け落ちて、鉄筋が剥き出しになっていた。 福島第一原発1号機原子炉格納容器内部調査東電「被ばくのリスクを与えることはない」東電はこのことを、2022年6月の原子力規制委員会の特定原子力施設監視・評価検討会で次のように説明した。 1号機は燃料が溶け落ちたので、原子炉が9

    福島第一原発1号機は満身創痍|まさのあつこ 地味な取材ノート
    zu2
    zu2 2024/06/02
  • 金属の「疲労破壊」と「延性破壊」が志賀原発で起きていた/能登半島地震|まさのあつこ 地味な取材ノート

    2024年5月31日、北陸電力が能登半島地震で志賀原発の変圧器が故障した原因と対策について発表した。オンライン会見の時間に間に合わなかったので、「せめて前日までに知らせてください」と要望する一方、リリースを読んで電話取材した。 令和6年能登半島地震以降の志賀原子力発電所の現況について 2024年5月31日、北陸電力株式会社 北陸電力送配電株式会社 共振による「延性破壊」と「疲労破壊」1月1日に起きた能登半島地震では、1号機で3600リットル、2号機で2万4600リットルもの絶縁油が漏洩した。既報時点では、揺れで「亀裂が入った」ところまでしか分からなかった。今回はより詳しく、地震動との共振により、1号機の起動変圧器では「延性破壊」が、2号機主変圧器では「疲労破壊」が起きたと分かった。 志賀原発1号機起動変圧器の「延性破壊」とはQ:(延性破壊とは)伸びちゃって変形したということですね。 北陸電

    金属の「疲労破壊」と「延性破壊」が志賀原発で起きていた/能登半島地震|まさのあつこ 地味な取材ノート
    zu2
    zu2 2024/06/02
  • 3週間して初登場の東芝作業員4人と被ばく事故の発端:福島第一|まさのあつこ 地味な取材ノート

    最低2人が高濃度(約44億ベクレル/L)の洗浄廃液を浴びた事件について、東京電力は11月16日の定例会見(動画はやがてリンク切れする)後半で、いくつも新たな説明を加えてきた。資料は以下2種類。 ■福島第一原子力発電所における身体汚染発生に関する調査結果・原因と再発防止対策について 2023年11月16日 東芝エネルギーシステムズ(以下、東芝) ■増設多核種除去設備(増設ALPS)配管洗浄作業における身体汚染発生を踏まえた対応について 2023年11月16日 東京電力 福島第一廃炉推進カンパニー 5つの新たな説明新たな説明とは上記目次の通り。これらを順にまとめて、最後に原子炉等規制法に基づく実施計画違反に関する私が行った問答を記録しておく。 東電は、東芝報告書を引用しながら独自資料で説明した。ここでは、よりわかりやすい方を使ってまとめていく。 1 事故は、洗浄作業の2日目に起きたこれは今まで

    3週間して初登場の東芝作業員4人と被ばく事故の発端:福島第一|まさのあつこ 地味な取材ノート
    zu2
    zu2 2024/05/13
  • 社会学者による名誉毀損裁判(その1)|まさのあつこ 地味な取材ノート

    社会学者として知られている開沼博氏(東京大学大学院 情報学環 准教授)が、OurPlanet-TVによる裁判報道で名誉を毀損されたとして、東京地裁に訴えを起こしている。 ある学生が開沼氏を訴えた裁判について司法記者クラブで会見を開き、OurPlanet-TVがその「提訴会見」を提訴資料と共にそのまま流したのが発端だ。 社会派のインターネットメディアの先駆けとも言えるOurPlanet-TVは、小児甲状腺がんを検討する福島県の「県民健康調査」検討委員会を生配信するなど、生情報、生データをそのまま届ける報道スタイルをとっている。 第1回口頭弁論(2023年5月19日)以来、都合がつく限りは傍聴してきたが、裁判は書面のやりとりが中心で、原告人は現れず、原告弁護士に取材をしたいのでつないでいただきたいと依頼しても「その立場にない」と名刺も受け取ってもらえない。そこで、文書で人宛に取材を申し込む

    社会学者による名誉毀損裁判(その1)|まさのあつこ 地味な取材ノート
    zu2
    zu2 2024/05/13
  • 水俣病患者「マイクオフ」の先へ|まさのあつこ 地味な取材ノート

    2024年5月1日、伊藤信太郎環境大臣が、水俣病患者団体の話が遮られたり、マイクの音声が切られたりするのを見て見ぬふりをして、1週間後に謝罪に出向いた。この問題を多くのメディアが取り上げたが、これを機に、むしろ国からどのような懇談を患者らに持ちかけるべきかを「四大公害病」を書いた経験から書いておきたい。3つある。 1. 判決を反映した認定基準の見直し公害健康被害補償法(当初は公害被害救済法)に基づく水俣病の認定基準は、国の都合で変遷した。1970年に認定申請を棄却された患者による行政不服審査請求に応じて、国は認定しなおせと差し戻し、1971年には当時の大石武一環境庁長官が「疑わしきは認定せよ」と指示した。 ところが1977年、症状の組み合わせがなければ認定しない、いわゆる「52年判断条件」ができた。石原慎太郎環境庁長官(当時)のもと、環境庁企画調整環境保健部長名で通知され、認定基準は厳しく

    水俣病患者「マイクオフ」の先へ|まさのあつこ 地味な取材ノート
    zu2
    zu2 2024/05/13
  • 低線量被ばくとがん死亡率との因果関係が立証された論文の扱い|まさのあつこ 地味な取材ノート

    累積100mSv以下の固形がん死亡リスク。厚労省が国際疫学調査の検討方針を労災支援団体に約束で書いたことの続き。 山中委員長「低線量でがんが発生する云々というそういうのを聞いたという記憶はございます」米仏英の国際原子力労働者研究(INWORKS)の結果、これまで「仮説」としてしか認めてこなかった(時に無視、軽視してきた)累積100mSv以下の低線量の被ばくと固形がん死亡率との因果関係が、「証明」された。 高線量を浴びた原爆投下による広島、長崎の被爆者の研究がベースになっていた研究が、今回も、一歩進んだことになる。そこで、4月17日の会見で山中原子力規制委員長に尋ねておくことにした。 ○記者 放射線審議会でいろいろ議論があったという報告がありましたけれども、昨年の8月にフランス、イギリス、アメリカの原子力施設の労働者の国際共同研究の追加調査の成果が更新されて、被ばく労働する30万人の固形がん

    低線量被ばくとがん死亡率との因果関係が立証された論文の扱い|まさのあつこ 地味な取材ノート
    zu2
    zu2 2024/04/25
  • 原発避難は「弊害」という考え方はどこから来る?|まさのあつこ 地味な取材ノート

    2023年11月28日、茨城県が東海第二原発の過酷事故時に放射性物質がどう拡散するかのシミュレーションを発表した。東海第二原発では、火災や防潮堤の不良工事など問題が多発中で、メモに残さなければならないことが山積だが、まずは拡散シミュレーションについてメモをまとめておきたい。 民間企業のためになぜ茨城県が?東海第二原発は、日原子力発電株式会社(以後、日原電)が1978年に運転を開始した45歳の老朽原発だ。なぜ、その一企業の発電所のために県が税金と人材を投入して事故時のシミュレーションを公開するのか。それは県が次のように説明している。 東海第二発電所から30キロメートル圏内の自治体は、万が一の原子力災害時に備えて避難計画の策定が義務付けられていますが、想定すべき事故・災害は具体的に示されておりません。 このため県では、30キロメートル周辺まで避難・一時移転の対象となる区域が生じ、かつその区

    原発避難は「弊害」という考え方はどこから来る?|まさのあつこ 地味な取材ノート
    zu2
    zu2 2024/01/18
  • 北陸電力と東京電力の発表|まさのあつこ 地味な取材ノート

    地震で被災した皆様にお見舞い申し上げます。また、災害対応に尽力される皆様に敬意を表します。 既報したように、原子力規制庁は、志賀原発と柏崎刈羽原発について、他の原発と共に「電源は確保できている」とした上で、様々な問題を報告。(2023年1月2日20:52不正確な箇所につき<加筆>・削除をさせていただきます。申し訳ありません)それは事業者の発表よりも細かった。事業者自身の発表についても記録をしておきたい。 <ホームページでは>定期検査で停止中<と>北陸電力は<ホームページでは>「志賀原子力発電所については、1、2号機とも定期検査により停止中」とだけ発表した。実際には福島第一原発事故を経てできた新規制基準の審査について、1号機は未申請、2号機は申請中なので、「定期検査により」というだけの発表の仕方は、大丈夫だろうかと情報収集をする立場から見ると違和感がある。<しかし!> 北陸電力ホームページ 

    北陸電力と東京電力の発表|まさのあつこ 地味な取材ノート
    zu2
    zu2 2024/01/18
  • 志賀原発で何が起きていたか? ③変圧器が壊れる意味|まさのあつこ 地味な取材ノート

    福島第一原発では、送電線の鉄塔倒壊が外部電源喪失の原因の一つだとわかった。今回は、変圧器の故障も外部電源喪失の原因となり得ると、ジワジワと実感した。 変圧器「壊れたと言えば壊れた」今回は、志賀原発の外部電源3系統のうち、2系統で3つの変圧器がアウトとなったが、予備の変圧器などでセーフとなった。変圧器は外部から高圧線で送られてくる電気を低圧に変えるためのものだ。それがなければ外部電源を喪失する。今回は、原発は動いておらず、非常用ディーゼル発電機も使える状態で、運が良かった。今回は。 北陸電力は2024年1月1日の第1報で、1号機と2号機の変圧器に異常をきたしていた状況を次のように発した。 志賀原子力発電所の影響について 2024年1月1日 北陸電力株式会社そこで、1月10日の原子力規制委員会の直後のブリーフィングでこう確認した。 Q:変圧器が壊れたから受電ができなくなった、という理解でよいか

    志賀原発で何が起きていたか? ③変圧器が壊れる意味|まさのあつこ 地味な取材ノート
    zu2
    zu2 2024/01/18
  • 濡らしたウェスで放射性物質を拭き取る作業|まさのあつこ 地味な取材ノート

    今日(12月19日)、<オンラインセミナー>「福島第一原発汚染水被ばく事故で問われる東電の責任」(主催FoE Japan、福島老朽原発を考える会)でフクロウの会事務局長の青木一政さんと共にお話をした。 AさんだけでなくBさんも10万cpm2023年10月26日に発表されたALPS配管の洗浄廃液(43億7600万Bq/L)による作業員の被ばく事件から約2ヶ月。昨日(12月18日)、また初めて明らかになった事実が出てきた。 Aさんだけでなく、3.5kcpmとされてきたBさんも実は、10万cpm超の汚染を受けていた。それが原子力規制委員会の特定原子力施設監視・評価検討会で、伴委員の質問に対する東電の口頭の回答で何気なく明らかになった。 オンラインセミナー筆者資料よりあまりにも唐突過ぎて、検討会メンバーからは何の反応もなく終わった。伴信彦委員が質問したのが、議論のあとだったせいもある。 伴信彦委

    濡らしたウェスで放射性物質を拭き取る作業|まさのあつこ 地味な取材ノート
    zu2
    zu2 2023/12/21
  • 「仮設タンク」から「仮設ホース」が外れて福島第一原発の作業員が被ばく:44億Bq /L廃液|まさのあつこ 地味な取材ノート

    訂正&統一させていただきます(お詫び)「ℓ」→「L」、「43億7600Bq/ℓ」→ 「43億7600万Bq/L」(2023.11.2修正) 2023年10月26日。毎月最終木曜に開かれる東京電力の「福島第一原子力発電所の廃止措置等に向けた中長期ロードマップの進捗状況」会見。17時45分開始。21時半近くになり、ようやく問題の質が見えてきた。 2週間入院で被ばくを経過観察東京電力が東芝エネルギーシステムズに受注させた増設ALPSにおける作業で、1次下請け(*)の作業員たちが43億7600Bq/Lの汚染水の飛散で被ばくした。10月25日10:40頃だ。(*)事故から127時間後に「1次請ではなく3次請3社」だったと東電が訂正した。 Aさん(20代男性)は ・全身が汚染され、最大の測定値が検出されたのは下腹部。 ・タイベック(防護服)を2枚重ね、カッパは着ていなかった。 ・760 Bq/cm2

    「仮設タンク」から「仮設ホース」が外れて福島第一原発の作業員が被ばく:44億Bq /L廃液|まさのあつこ 地味な取材ノート
    zu2
    zu2 2023/11/01
  • 原発は気候危機対策になるか? 研究会の問いかけ|まさのあつこ 地味な取材ノート

    岸田政権が閣議決定した「GX実現に向けた基方針」(2023年2月)は、再生可能エネルギーと原発を「エネルギー安全保障に寄与し、脱炭素効果の高い電源」であると位置づけて、「最大限活用する」とした。しかし、それは当か? この度、「気候変動対策として原発が当に使えるのか」を問い直す「原発の気候変動脆弱性研究会」をNPO法人原子力資料情報室が設置し、その研究会報告書「原発は気候危機に耐えられるか」について、10月31日に記者発表した。(以下は筆者メモ。報告書はこちらから)。 第1章で、 原発から排出される二酸化炭素排出量を他の電源による排出量と比較。 第2章で、 経済性な観点から、原発が気候変動対策として効果的な選択肢かを検討。原発は、計画から稼働までの期間が長く、高コスト。排出される二酸化炭素の多くがウラン採掘から燃料製造までの過程で発生する。 第3章は、 原発の安全性が、気候危機による海

    原発は気候危機対策になるか? 研究会の問いかけ|まさのあつこ 地味な取材ノート
    zu2
    zu2 2023/11/01