ブックマーク / www.newsweekjapan.jp/column (21)

  • 30発の核爆発を撮影した日系カメラマン

    9月から娘が中学に通い始めた。けど、うちの学区にはスクールバスがないので、まだ登下校の送り迎えはしている。 カリフォルニアでは子供は12歳になるまで子供を独りにしちゃいけない。独りで留守番させても、警察に通報されたら親が責任を問われる。だから鍵っ子なんてもってのほかだ。 理由はもちろん子供の誘拐を防ぐためだが、日でも子供はいっぱい襲われているのに、いまだに小さな子がランドセルしょって独りで歩いているのを見かける。アメリカ生活に慣れた目から見るとハラハラする。 ただ、中学生になれば、子供だけでも2人以上で一緒なら、大人がいなくても黙認される。そこで、近所の同学年の子供と「通学バディ」を組ませた。うちの娘のバディはキーラちゃんという女の子になった。彼女は日系4世だ。 こないだの感謝祭で、キーラちゃんの家に泊りに来た彼女のおじいちゃんに会った。 「私は日系人でただ1人、アメリカ軍の核実験の写真

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    zu2 2018/08/10
  • 原油暴落でアベノミクスは死んだが日本経済は生き返る

    原油価格が暴落している。特に11月27日のOPEC(石油輸出国機構)総会で減産が見送られたあと、1バレル60ドル台になり、ここ半年で106ドル台から約40%下がった。この動きは次の図のように、日銀の指標にしているコアCPI(生鮮品を除く総合物価指数)上昇率の動きとかなり重なる。 日銀の黒田総裁は10月末に「原油価格の下落が物価の下押し要因となっている」として追加緩和を決めたが、市場では「原油価格の値下がりを止めるなら、日銀が原油先物を買ったほうがいい」と笑い物になった。コアCPIが量的緩和で上がったようにみえるのは錯覚で、上の図でもわかるように、そのほとんどはエネルギー価格(特に原油)の上昇によるものだ。エネルギー価格を除くコアコアCPIは、ほとんど変化していない。 ところが追加緩和には、9人の政策委員のうち正副総裁以外に、宮尾龍蔵氏(神戸大学名誉教授)と白井さゆり氏(慶応大学教授)が賛

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    zu2 2014/12/08
  • 中国的歴史認識とポピュリズム

    マレーシア航空機が見つからないままもう1ヶ月半あまりが経った。先週、『ニューヨーク・タイムズ』などをはじめとする欧米メディアから次々と、「中国当局は『破片らしきものが見つかった』だの『遭難機のシグナルを拾った』だのという情報を流したが、どれも根拠の無いもので結局現場を混乱させただけ」という手厳しい報道が流れた。マレーシア機乗客の3分の2を自国民が占めている中国は、なにか先手を打たなければと懸命のようだが、中国捜索船に乗船取材していた、国有通信社の新華社記者が「インド洋で飛行機から発信されている信号を受信!」と真っ先に報道して、今度は「情報をまず報道よりも先に共有する」という共同捜索チームのルールを破ったと叩かれた。 中国はとにかくこれまで捜索でなんの点数も稼げておらず、完全に欧米諸国に遅れを取っており、なんらかの手柄をアピールしたいと焦りがある。「同じ船にうちの記者も乗っていた。だが軍関係

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    zu2 2014/04/26
  • イラクの細分化が始まるのか

    最近、イラク研究者が注目している、マニアックともいえる出来事がある。1月後半にイラク政府が、イラクの18の県のいくつかを分割して、県を22に増やす、という閣議決定をしたのだ。 県が増える程度の地方行政政策の変化になぜ、各国のイラク・ウォッチャーが耳目をそばたたせているのか。それは、現在の宗派対立の激化に対する政府の手詰まりを反映したこの安直な政治手法が、イラクという国の領域の一体性自体を崩すことになりかねないか、と懸念しているからだ。 県を増やす対象地域は、ニネベ県のキリスト教徒居住地域、サラハッディーン県のトルコマン民族居住地域、アンバール県のファッルージャ周辺、そしてクルド自治政府管轄地域のうちハラブチャ地域だという。前者の二県は、少数宗派、少数民族の保護、最後のひとつは、フセイン政権時代に化学兵器攻撃を受けた地域を特別にケアする、という意味がこめてられているので、まあ筋が通らないわけ

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    zu2 2014/02/18
  • ビットコイン in 中国

    最近、ビットコインをめぐる動きが興味深い。とはいえ、中国ではつい先日、中央銀行がビットコインの中国国内での流通にストップをかける通達を行なった。今年になって中国で特に加熱しているというビットコイン取引だから、ある意味それも予想のうちの動きであり、市場の暴落に一瞬ネット上ではショックが走ったものの、IT関係者の間では相変わらずビットコインをめぐる話題がそれほど悲観論もなく続いている。 ビットコインとは英語で「Bitcoin」、この「bit」とはコンピュータが取り扱う情報に使われる単位だ。ビットコインはコンピュータの世界、つまりバーチャルな世界で流通する通貨のことである。今や世界中にあるその「取引所」を通じてビットコインを購入しさえすれば、その後日国内どころか海外で買い物する時にそれを使えば手数料もレートも心配する必要がなくなる。調べてみたら、それを実践した記者の体験記が日経新聞のウェブサイ

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    zu2 2013/12/24
    “日経新聞のウェブサイト”
  • 吾輩は不機嫌である

    天安門広場のあの衝撃的なジープ炎上事件から2週間。だが、当局がメディア報道に規制を敷いているせいもあってか、すっかり人々の話題から消えている。表面的には当局による「テロ」、そして「犯人死亡、及び共犯者たち5人を逮捕」という発表のあと収束してしまった感じだ。 もちろん、経験豊かなメディア関係者や有識者からは疑義は出ている。だが現状もよくわかっている。ジープの運転者がウイグル人だったことから必ず新疆ウイグル自治区の事情を語らざるを得ないが、チベット、ウイグル、台湾などの領土問題は今、中国政府が最も神経を尖らせているイシューであり、下手に触れれば自分が木っ端微塵にされてしまうことを。 「テロ」の定義付けは、アメリカの911事件以降、中国政府にとって大事なカードになった。そして当局は国内外両面向けにこのカードをそれぞれ使い分けている。 911発生当時はテレビに流れる事件の様子を見ながら手を叩いて喜

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    zu2 2013/11/13
  • 「建築のジェノサイド」に気付かない日本

    今週のコラムニスト:レジス・アルノー 〔9月3日号掲載〕 鎌倉を世界文化遺産に登録しないように──ユネスコ(国連教育科学文化機関)の諮問機関イコモス(国際記念物遺跡会議)がそう勧告したことを受け、松尾崇・鎌倉市長と黒岩祐治・神奈川県知事は会見で無念さをにじませた。 鎌倉市当局は中世の都市としての「物的証拠が不十分」と指摘されたことを認め、私にこう説明した。人類の遺産として保護する価値があると世界に認めてほしいのは、鎌倉を取り囲む山々とその麓に点在する寺院や遺跡だ。そこに日独自のサムライ文化があると自分たちは考えているが、イコモスにはその意図が十分伝わらず、「武家の古都」とする根拠が不十分だと判断された、と。 黒岩知事は今回の勧告に「目の前が真っ暗になるような衝撃を受けた」と語った。こんな妥当な判断に衝撃を受けているようでは、知事の体が心配になる。そもそも県の誇る珠玉・鎌倉がじわじわ破壊さ

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    zu2 2013/09/10
    神里原も… /
  • 北京の夢

    「ぼく、仕事辞めたよ。大連に行くことにした」 劉くんがぼそっと言った。まさか、と思いつつ、「旅行?」と尋ねたら、「ううん、水曜日に引っ越すんだ。別に持っていくものもないんだけど」と答えた。それを聞いて「やっぱり...」と心のなかでつぶやきつつも、何を言っていいのか思いつかず言葉が出てこなかった。 言葉が見つからなかったのは、劉くんには申し訳ないが、彼が北京からいなくなることがショックだからではなかった。だが、「キミまでもが!」という思いが先走ったからだ。彼自身に何があったのか尋ねる前に、頭のなかを今年すでに北京を離れた知り合いの、さらにそのまた知り合いたちの顔が走馬灯のように横切った。その数をあとで指折り数えたら、もう10人近くもいた。 もちろん、彼らが北京を離れた理由はそれぞれだ。任期切れ、あるいは担当していたプロジェクトが終わった、あるいは結婚転職など、直接の理由だけを見ると、これほ

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    zu2 2013/08/21
  • 「心債」

    中国のネットに重苦しい雰囲気が広がっている。特に「発言する人たち」は今年国家主席になったばかりの習近平がぶちあげた「チャイナドリーム」とやらがいったいどんなものなのか見定めようとしてきただけに、今はなんともいえない煮えたぎるような怒りに身を任せつつ、それを吹き出させる方向を探しているようにも見える。 7月20日夕刻に北京国際空港第三ターミナルの到着ロビーで起こった手製爆弾事件。ちょうど夏休み、そして週末の夕刻ということで、空港に出迎えにやってきていた人も多かったのではないか。爆弾を作って持ち込んだ男の挙動はそれを引火させる前からそんな人たちの目を捉えており、引火と同時に写真や情報が中国国産マイクロブログ「微博」に飛び交った。 そして、その前に彼が配っていたというビラから、事件発生わずか30分もたたないうちにその身元が山東省に暮らす冀中星だと明らかになった。その速さには驚いたが、首都空港とい

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    zu2 2013/07/31
  • 社員旅行で眺めた日本

    5月中旬、友人から携帯にメッセージが届いた。「日では日酒と、冷たいビールと、冷たい牛乳と、冷たいジュースと、冷たい水道水をそのまま飲んでも、わたしのお腹はなんともない! まだまだべたい飲みたいと思うくらい。中国ならそんなことをしたら1日もしないうちにバッタリだわ。ここは当に素晴らしい国!」 中国IT関連企業に勤めるチャンさんは、社員旅行で初めての日滞在中だった。毎日のように彼女から届く写真とメッセージを見て、6日間の滞在を終えて帰国したチャンさんにお願いして仲の良い同僚のシュウさん、モンさん、ビンさんに集まってもらった。チャンさんが得意げに温泉地から送ってきた写真に浴衣と丹前を上手に着こなして仲良く写っていた男性3人組だ。 残業で遅くなる、というビンさんを待たずに、4人で鍋を囲みながらおしゃべりが始まった。 ――旅行に参加したのは何人くらい? シュウ:うちの社員は20人、あと旅

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    zu2 2013/05/21
  • 鳥インフルエンザ騒ぎに見る「知識不在社会」

    まったく......一難去ってまた一難、とはこのことですね。 去年の秋からにわかに北京の空を「彩った」PM2.5。そのまま映画「バットマン」の撮影もできそうな、くら〜く立ち込めた灰色のスモッグが続いた冬がやっと過ぎ去ったと思ったら、今度は上海の上流から大量のブタの死骸がどんぶらこ、と流れてくるホラーまがいの話。日頃はその河で魚を捕っている人たちがサルベージ業者に急遽転身(だって魚は捕れないし)、結果すくい上げたその数なんと1万6千頭とか。 「中国は人口が多いから」というのが中国人が物事をあきらめるときの決まり文句だが、多いのは人口だけじゃなかった! 原因は上流の養豚地区で疫病が流行ったから、とか、「これまでブタの死骸を引き取っていた業者が大規模逮捕されたため」とか、さらには「その業者が死んだブタを肉として売っていた(から摘発された)」とか、「病死したブタが河に流されたんだから、水質はどう

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    zu2 2013/04/11
  • 炎上した「愛心」

    2013年1月4日午前8時40分、河南省蘭考県で起きた火災が7人の子供の命を奪った。焼けたのは14人の子どもたちが暮らすアパート。そのうち4人は養母の袁厲害が運転する電動三輪車に乗って正月休み明けの小学校へと出かけ、もう1人は72歳になる袁の母親に付き添われて学校に向かった後に火災が起こった。 黒煙が上がっていることに最初に気がついたのは近くに住む袁の長女。妊娠5カ月の彼女が慌てて夫に連絡し、その夫が駆けつけた時には建物は煙に包まれ火が燃え盛っていたという。同時に駆けつけた袁の最も年長の養子が中に飛び込み、助け出せたのは一人だけだった。 亡くなったのは小児麻痺や心臓病、脳障害、知恵遅れなどの障がいを持つ、生後7カ月から5歳の子どもたち、そして毎日学齢期の子どもが学校へ、そして大人たちが仕事に出かけた後に彼らの世話をしていた知的障がい者の20歳の若者。消防署によると、そのうちの誰かが屋内で火

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    zu2 2013/02/10
  • スマホが人間をダメにする

    インターネット時代、スマートフォン時代になって、我々はいつの間にか、以前にはなかったような無礼ではしたない振る舞いをするようになった。 その1つがいわゆる「ショールーミング」、小売店をショールームのように利用することだ。店では商品を見るだけで、実際の購入は自宅のパソコンなどからショッピングサイトにアクセスして行う。 もちろん、これは今に始まったことではないのだが、問題はそのやりかたが昨今どんどん露骨になってきたということだ。 アマゾン・ドットコムがインターネットでを売り始めた当初から、の中身は店頭の立ち読みで確かめ、注文は家に帰ってアマゾンでする、という人はいた。だがその頃は、「屋さんに悪いな」という気持ちが少しは働いていた。それでもアマゾンで買ったのは、安いアマゾン価格を前にして背に腹は代えられなかったからだ。 ところが今は、この「クリック購入」を屋の中でもスマホを使ってやるよう

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    zu2 2013/02/02
  • イスラエルのガザ攻撃が持つ意味

    14日に始まったイスラエルのガザ地区への空爆は、一週間経ても収まる気配を見せない。パレスチナ人の被害は100人を超え、オバマ政権もクリントン国務長官に仲介を命ずるなど、対応に動き始めた。 なぜ突然、パレスチナでの戦闘が激化したのか。日の報道の大半が「ガザを実効支配する"原理主義"組織ハマースがイスラエルにミサイルを撃ち込み、首都まで射程に入ったから」、それに対応してイスラエルが強硬手段に出た、と解説する。「ハマース=先に手を出した=悪者」との構造が、前提にある。 こうした切り取り方は、日の報道のいつもの陥穽だ。その背景や長期的に続けられているガザに対するイスラエルの政策がどうなのか、考慮することなくごく短期間だけ取り上げて、どちらが先に始めたか、で判断しようとする。実際のところ、2008-9年にイスラエルがガザを大々的に攻撃して1300人以上のパレスチナ人の死者を出して以来、戦闘は繰り

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    zu2 2012/11/25
  • それでも日本は走り続ける

    中国は9月30日の中秋節から国慶節(10月1日)の8連休に突入、それが明けると休み前の反日デモが醸造した重苦しいムードから開放された。そして、日でも連休明けのメディアで話題のノーベル賞が、国際情勢に敏感な中国人ネットユーザーたちの間で注目を集めている。 こんな「フェーズの転換」は11月8日を「X-day」とみなしているだろう中国当局にとってありがたいはずだ。いや、これも計算済みだったのかもしれない。だが実際はノーベル賞を見つめるレベルの人たちは片時も先日の騒ぎを忘れておらず、ノーベル賞が証明する「日中国の差」をはっきり意識しているのだが。 それは一部の日人が想像するような単純な「酸っぱい葡萄」ではない。逆に彼らは数年前の民主活動家、劉暁波の平和賞受賞に歓声を上げた人たちで、「酸っぱい」どころか、先月の信じられないような暴動を苦々しく思っている。あわせてGDP世界2位のこの国に何が足

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    zu2 2012/10/10
  • 「官報メディア」vs「市場型メディア」〜現代中国メディアの読み方おさらい

    先月末、言論NPOが発表した「日中世論調査」がメディアを賑わした。この調査の中国側調査の問題点については、昨年このコラムで指摘したので、それを参照していただきたい。今年は、昨年の「中国人の日に対するイメージが最悪に!」に代わり、特に「日人の中国に対するイメージが最悪に!」がことのほか騒がれたが、中国側調査を見ると相変わらずわたしが指摘した点が一つも見直されておらず、偏りは修正されていない。 特に今年の日のメディアの大騒ぎに気が付いた某中国メディアが、同NPOに「中国側調査の集計内容は?」と問い合わせたところ、「中国側からは結果しか受け取っていない」という答えだったと聞いた。このような、調査を委託した「チャイナ・デイリー」側から他者が精査するのがかなわない「結果だけ」を黙って受け入れるという言論NPOの姿勢を考えると、その日側調査にも不安を感じる。こういう調査は実施主体の立ち位置、そ

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    zu2 2012/09/18
  • 尖閣騒ぎを大きくした真犯人は誰だ?

    今週のコラムニスト:李小牧 〔9月12日号掲載〕 路上だけでなく、大通りに面したあらゆるビルから人々が熱狂的な声援を上げる──。思わず、文化大革命を発動した毛沢東が天安門広場に100万人の紅衛兵を集め、接見したときの様子を思い出した。ただ、私が今回目にしたのは文革のような政治運動ではない。ロンドン・オリンピックから帰国した日人選手たちの銀座パレードだ。 銀座の沿道に集まったのは50万人。熱狂的という点で2つの「集会」は似ているが、中国人が声援を送ったのは、後に国中を大混乱に陥れた指導者。一方、日のパレードの主役は平和の祭典でメダルを獲得したヒーローやヒロインたちだ。もちろん時代も国の事情も違う。だから、これで平和的な日が優れていて、政治運動に狂った中国が劣っているなどと言うことはできない......はずだった。 そんな折、先日の尖閣諸島への香港活動家の上陸騒ぎをきっかけに、中国全土の

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    zu2 2012/09/17
  • 「親日」か「反日」かでは語れない領土問題

    香港人活動家の尖閣上陸で始まり、19日の日曜日には中国各地での反日デモにまで発展した騒ぎに、「これからどうなるのだろう」と感じている日人は少なくない。わたし個人は逆に中国人の方が泰然としているという気がしている。というのも中国人はある意味、単純明確に「領土問題」としてこの事件をとらえているのに対して、逆に日側には見えていない点があまりにも多く、その状態で解読しようとすればするほどわからなくなり不安に結びつく、つまり「知らないこと」が猜疑を生んで怖れや戸惑いに結びついているように見える。 今回まず明らかになった「不明点」は、日社会には尖閣(中国では「釣魚島」、台湾や香港では「釣魚台」と呼ぶ。稿では中国側視点を紹介する場合は「釣魚島」で統一する)を巡る領土紛争についての認識に大きな誤解があることだ。 活動家の上陸が伝えられた瞬間から、ツイッターなどでは「反日」という言葉が飛び交い出した

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    zu2 2012/08/20
    「お互いの「違い」を相手の目の前で唾を飛ばして主張する必要はないよ、と考えている人は、日本だけではなく、香港や台湾、さらには中国でもかなり多く、そうやって我々の多くはうまく付き合ってきた」 /
  • 新聞記事の意外な続報を知る

    今年5月、アフガニスタンの女子校で女生徒が集団で倒れた。女子が学校で教育を受けることに反対しているタリバンが、毒を盛ったらしい......。 こんな記事を新聞の国際面で見つけました。小さな記事ながら、「うーん、タリバンならやりかねない。なんということだ」との感想を持ったものです。 ところが、真相はそうではなかったらしいというのが、誌日版8月8日号の記事『少女集団中毒の不可解な結末』でした。 事件が起きたのは5月23日。アフガニスタン北部の公立女子校で、全校生徒約1200人のうち127人が卒倒したり、めまいや不安を訴えたりして病院に搬送されたというのです。「大半は数時間で回復し、自宅に戻ったが、毒物による症状と診断された」。 その後も事件は続き、4~6月で周辺地域の7校の女子生徒1000人以上が同じ症状を訴えました。 6月6日、アフガニスタンの国家保安局が容疑者15人を逮捕。この中に地元

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    zu2 2012/08/10
  • iPadの先を行くアマゾン「キンドル・ファイア」の革新性

    アマゾン・ドットコムが、とうとうタブレット型の多機能情報端末を発表した。 まだか、まだかと業界関係者が何ヶ月も前から待ちわびていたが、これでアップルのiPadの真の競合機が出現したというところだろう。 「キンドル・ファイア」と名付けられたそのタブレットをまだ実際には触っていないので、使い心地などについての評価は今後にまわしたいが、非常にアマゾンらしいアプローチでタブレットに取り組んだと思う。 今回発表したのはアンドロイドOS搭載のタブレットで、価格が何と199ドル。iPadの499ドルと比べると6割も安い。もちろん、カメラがついていないとか、マイクロフォンがないとか、削られている要素はある。しかし、電子書籍リーダーとしてはもちろん、他のメディア視聴、それ以外のメール、ウェブ利用なども十分にできる。 しかも、タブレットだけでなく、今回は電子書籍リーダーのキンドルも新機種を2つ発表した。電子イ

    iPadの先を行くアマゾン「キンドル・ファイア」の革新性
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    zu2 2011/09/29