こちらのホームページhttp://www.koshohirakiya.jp/からの出張ブログになります。 『日本民族の将来』という本が入荷した。 昭和七年の刊行だから、満州事変の一年後。六月というからには、世間の話題は坂田山心中事件でもちきりだっただろう。「天国に結ぶ純潔の悲恋」は、ただでさえ不安定な世上を揺るがし、二百人に登る後追い(?)心中ブーム(??)を巻き起こした。 で、この本なんだが、法学博士とやらが書いただけあって、当時の事象が淡々と記されていて興味深い。とくに人口の増減について多くの紙幅を割いており、「どのようにして優良な人間を増加させるか」などという優生思想が、とてもナチュラルに綿々と綴られている。 その辺のあれこれはまたの機会に譲るとして、意外だったのは戦前の離婚の話だ。 えーと、あやふやな記憶をたぐり寄せると、確か私がまだ小中学生だった頃、世の中の評論家センセイ方はアメ