毎年バレンタインデーのころになると咲き始める、実家のしだれ梅。 「今年も咲いたよ」 実家に入ってくれている妹から、毎年写真が送られてきます。 私がこの梅の花が咲くのを心待ちにしていることを、妹はよく知っているからです。 まだ色の乏しい実家の庭に、春の訪れを一番に教えてくれるのが、このしだれ梅です。 長く垂れる枝に、たくさんの濃いピンクの花が競うように咲いて、満開になるとまるでふんわりふくらんだドレスのスカートみたい。 しだれ梅はとてもエレガントです。 しなやかな枝、やさしいピンクの花の色と、そして上品で優雅な香り。 私はこのしだれ梅が大好きでした。 満開になった梅の根元に潜り込んでは香りを吸い込み、枝越しに空を眺めるのが私のお気に入りでした。 ピンクのシャワーに包み込まれているようで、植物に癒されるというのはこういうことなんだと感じるほどでした。 リビングの窓越しに見るしだれ梅も、2階のベ
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