愛知製鋼は,電気炉において製鋼時に生じるスラグを溶融状態のまま石灰の代替物として再利用する技術を開発した。スラグの最終発生量や電気炉への石灰の投入量を減らせるという利点がある。 連続鋳造後の取鍋に残るスラグに,石灰成分が約50%含まれていることに着目した。製鋼の際にはスクラップや合金鉄のほか石灰などの副原料を電気炉に投入するが,取鍋に残ったスラグを連続鋳造後の溶融状態のまま電気炉に直接投入することで,石灰の投入が不要になる。同社ではこの新技術を「ANRP法」と呼ぶ。ANRPはAichi New hot slag Recycling Processの略。 これまで,電気炉で発生したスラグは再利用処理を施された上で路盤材として使われていたが,今後は路盤材としての需要が低下するため,同社では新たな用途の開拓に取り組んでいた。同社はこの技術を2005年10月から運用しており,この技術によって200