リニア中央新幹線の県内中間駅位置について、JR東海が最有力の下伊那郡高森町南東部に次ぐ妥協案として、飯田市座光寺地区を県側に示していることが20日、複数の関係者への取材で分かった。高森町案より1~2キロほど南西の市町境付近。飯田市が中心市街地のJR飯田駅への併設を求める一方、同社は「併設は困難」としており、駅位置を市街地に近づけることで市側の理解を得る狙いとみられる。 ただ、座光寺案は行政区域が飯田市になるものの、高森町案と同じ郊外型。まちづくりや駅周辺整備費などの観点から現駅併設を主張する市側は、現時点で態度を変えていない。JR東海との交渉窓口である県も、座光寺案で調整を図れるのかどうか、検討を続けている。 JR東海は今後の環境影響評価手続きの日程などを理由に、今月中には県内の概略路線案(幅3キロ)、中間駅位置案(直径5キロ)を公表したい考え。高森町案の可能性も含め、手続きをどう進め