東京の高級住宅街として知られる世田谷区で、また「ホットスポット」が見つかった。だが、現場付近には、福島第1原発で飛散した放射性物質が堆積しそうな場所はなく、地下に埋まった“過去の遺物”が原因とみられる。なぜ地中に放射線源が埋まっていたのか、専門家も「前例がない」と首をかしげる。住民が監視 「安全の確認が出来(でき)るまで休業させて頂(いただき)きます」。スーパーの敷地内は人気がなく、閉じられたシャッターに張り紙が出されていた。歩道には「通行禁止」のロープが張られ、通りかかった住民は不安そうに中をのぞき込んだ。 放射線量を測定し、区に通報したのは、近くに住む市民団体のメンバーの男性。別の住民から「スーパー周辺が高い」と聞き、13万円する自前の高精度線量計で測定したところ、針が振り切った。 世田谷区は、原発事故の影響を懸念するファミリー層も多く住む。線量計を持ち歩く子育て中の主婦らもおり、行政