中央大学の混乱がやまない。付属中学の入試をめぐり2012年9月に発覚した不正事件が、いまだに尾を引き続けている。 当事者である久野修慈・前理事長がOB・OG会会長の続投を決めた一方、問題の受験生の入学を差し止めた福原紀彦・総長兼学長は「人権侵害」との批判を受けて辞意を表明する事態に。いったい何が起こっているのか。 入学差し止めは「やりすぎ」「人権侵害」 問題となっているのは2012年2月、中央大の付属高校である横浜山手中学校(現:中央大学付属横浜中学校)が入試に際し、成績が規定のラインに届かなかったにも関わらず、同大OBの孫である受験生を合格させた事件だ。 久野理事長は同中学の田中好一校長(ともに当時)に対し、「(OBは)多方面に高額の寄付をしている」「よろしく」などと繰り返し電話し、合格ラインに満たない成績だった受験生を通すよう強く働きかけたとされる。田中校長は理事長からの圧力を受け、校