市民500人以上を虐殺し、残虐さに歯止めがかからないミャンマー国軍。その実態は闇に包まれているが、米紙「ニューヨーク・タイムズ」が、クーデター後に脱走した2人を含む、4人の将校へのインタビューに成功し、驚くほど偏狭なミャンマー国軍の思想と実態を伝えている。 国を破壊する、残虐な国軍からの脱走 トゥン・ミャット・アウン大尉は、ミャンマー最大の都市ヤンゴンの舗道で空薬莢を拾うと、吐き気に襲われた。その銃弾の残骸は、ライフル銃を用いて実弾が人々へ向けて実際に撃たれたことを意味するからだ。 3月初旬のその日の夜、彼はフェイスブックで、ヤンゴンで何人もの一般市民が国軍の兵士に殺されたことを知った。殺した兵士らは、自分と同じように制服を着た男たちだった。 それから数日後、第77軽歩兵師団の大尉は基地を抜け出し、脱走した。彼は現在身を隠している。同師団はミャンマー全土で民間人を虐殺してきたことで悪名高い