【正論】東京大学名誉教授・小堀桂一郎 「教育再生」は国語力養成から 教育を瀕死(ひんし)の状態に陥れた加害犯人は、遠く遡(さかのぼ)れば日教組の革命準備路線であること衆目の一致する所であるが、近い所では「ゆとり教育」の仕掛人達がその罪の責任を負ふものである。既にこれらの思想の陰湿な犯罪性は完全に見抜かれてゐるのだから、学校教育の現場から一日も早くこの思想を根絶することが、教育再生のための必須の条件である。 ≪努力こそ人生の質高める≫ そのための思想的武器として今改めて推奨したいのが福澤諭吉の『学問のすゝめ』といふ古典的教育論である。これは教員養成課程での必読の教科書として採用を要請したい。その心は、児童の知育・徳育の達成度を測るに際しては誰憚(はばか)ることなく競争原理を取入れよ、といふにある。努力する者のみが自分の人生の質を高めることができるのだ、との道理を子供の脳裡に叩き込むこと。それ