未婚の母の年収は夫と離別した母よりも低く、税制上の寡婦控除も適用されない SolStock/iStock. <シングルマザーになる未婚女性が増加しているが、日本の公的支援は2人親世帯を前提にしているため行き届いていない> 子どもの貧困が社会問題化しているが、1人親世帯の現状は特にひどい。日本の1人親世帯の相対的貧困率は50%を超え、先進国の中で突出して高くなっている。様々な公的支援は、2人親の世帯を前提に制度が組み立てられているため、少数の1人親世帯には困難が凝縮する構造になっている。 ところで、1人親世帯といっても一様ではない。夫と離婚した母と子からなる母子世帯が大半だが、母子世帯の母親には、最初から結婚せずに1人で子を育てている人もいる。いわゆる未婚のシングルマザーだ。 基幹統計の『国勢調査』から、母子世帯の数が分かる。母親と未婚・未成年の子からなる世帯だ。母子世帯の母親のうち配偶関係