トランプ政権下の米国で、「多様性、公平性、包摂性(DEI)」に基づいた雇用や事業を廃止、縮小する動きが広がっている。該当する連邦政府職員は休職扱いとし、大統領令にならって多様性目標を取り下げる大手企業も出てきた。いったい何が起きているのか。米国在住歴30年超のジャーナリスト・シェリーめぐみさんがリポートする――。 「多様性」が米国で新たな差別用語に DEIという日本では聞きなれない言葉が、アメリカでは政治と文化闘争の大きな焦点になっている。DEI(Diversity, Equity, Inclusion, and Transformation=多様性・公平性・包括性)とは、女性、ジェンダー・マイノリティ、非白人、障害者などを積極的に雇用しようという施策で、日本の大企業でも採用するところは多い。 ところがアメリカでは今「DEI」という言葉が、新しいNワード(アフリカ系アメリカ人を侮蔑する人種
