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ブックマーク / nukobook.com (47)

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『御社のチャラ男』絲山 秋子 (著) |

    『御社のチャラ男』絲山 秋子 (著)講談社文庫あらすじ地方都市にあるジョルジュ品は、オイルやビネガーを取り扱う小さな会社。 社長のコネで四〜五年前に我が社へやってきた三芳部長は、その立ち回りの上手さ、身ぎれいさから社内でひそかに「チャラ男」と呼ばれている。 彼自身の思い、そして周囲の人々から見た彼の姿から社会が、そして自分自身が見えてくる。 お洒落で世渡り上手な「チャラ男」こと三芳部長三芳部長は東京の会社で働いていたところをジョルジュ品の社長にヘッドハントされて入社。 背は低いけれどいいスーツと時計を身につけていて、見栄っ張りだけれどお洒落でもあります。 中堅の岡野からすれば見習うこともあるかな、という存在。 50代にして中途で会社に入ってきた山田からすれば、勝負してはいけない相手。 総務課の若手女性社員、池田かなこから見た三芳部長は若者を過剰に意識したウザい人物。 高校時代から付き合

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    zzzpost 2024/07/23
  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『紙鑑定士の事件ファイル 紙とクイズと密室と』歌田 年 (著) |

    『紙鑑定士の事件ファイル 紙とクイズと密室と』歌田 年 (著) 宝島社文庫 あらすじあらゆる紙のデータを頭に、その感触を指に覚えさせている紙鑑定士の渡部は、紙業界誌に掲載されたクイズに注目。 「紙人32面相」から出された懸賞金付きクイズを解こうとしていたところ、様々な事件に巻き込まれる。 学習塾で起きたカンニング騒動、書店に怪文書を仕込んだ犯人とその方法。 クイズと謎を解いていった渡部は「紙人32面相」からある事件の真相を探るために協力してほしい、と請われ…。 クイズとカンニングと密室の謎紙鑑定士の渡部は業界誌『月刊KAMI−ZINE』に掲載された懸賞付きクイズに目を止めます。 『紙人32面相の紙ってる!推理クイズ』というタイトルのクイズの正解者には賞金十万円が贈られるのだとか。 張り切って取り掛かった渡部ですが、なかなかしっくりくる答えが見つかりません。 仕事絡みで打ち合わせをした模型の

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    zzzpost 2024/06/18
  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『アルマジロの手:宇能鴻一郎傑作短編集』宇能 鴻一郎 (著) |

    へええ。なんだかファンタジー みたいじゃないか。ここから どんな風に官能の世界へ 誘ってくれるんだろう? 『アルマジロの手:宇能鴻一郎傑作短編集』宇能 鴻一郎 (著)新潮文庫 あらすじ淡路島に滞在し、土地の古老から民話を聞き集めていたわたくしは、夜の公園で一人の老人と出会った。 この地には狸の話が多くあるという老人から、その狸の話をねだると、老人は姫君に恋した狸にいついて語りはじめた(「心中狸」)。 不穏な空気がつきまとう「アルマジロの手」、むさぼり喰う快楽に溺れる男を描く「月と鮟鱇男」の他、官能の深みに身を沈めていく姿と生の悲しみが胸に迫る七編の物語。 姫に恋する狸が取った行動とは宿で夕をとり酒を飲んだあとふと思いつき、公園から月を見ようと散歩に出かけたわたくし。 小さな四阿で休んでいると、いつからそこにいたのか小柄な老人が立っていました。 土地に伝わる民話を採集していたわたくしは老人

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    zzzpost 2024/06/13
  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『お梅は呪いたい』藤崎 翔 (著) |

    『お梅は呪いたい』藤崎 翔 (著)祥伝社文庫あらすじ築百年以上にもなる古民家の解体作業中に、古びた日人形が発見された。 それは今を遡ること五百年前の戦国時代に活躍した呪いの人形だったのだ。 興味位の底辺ユーチューバーに引き取られた呪いの人形のお梅は、この男を呪うことにするのだが、何故かなかなかうまくいかず…。 五百年ぶりの世界に戸惑う呪いの人形 お梅かつては戦国大名を滅亡させたこともある、呪いの人形、お梅。 五百年ぶりの世界は箱に動く絵があったり、指を軽く押すだけで、部屋に火ではない明かりが灯ったりと戸惑うことばかり。 それでも人間を呪うことが自分の使命であるお梅は、自分を引き取った底辺ユーチューバー悠斗の部屋を夜中にあちこち歩き回り検分します。 すると夜中にスマホ撮影をしていた悠斗にこの姿を録画されてしまいます。 悠斗は驚きつつ早速動画にアップすると悠斗のチャンネルははじめてバズる状

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『メルカトルと美袋のための殺人 』麻耶 雄嵩 (著) |

    『メルカトルと美袋のための殺人 』麻耶 雄嵩 (著)集英社文庫 あらすじ大学の友人に誘われ、湖の近くに建つ別荘へとやってきた推理作家の美袋。 同じく別荘に来ていた佑美子に心を奪われ、一夜を共にする。 しかし、ほどなくして彼女は死体となって発見され、状況から美袋が容疑者とされてしまう。 美袋はメルカトルに連絡し、真犯人を見つけてくれ、と頼み込む(「遠くで瑠璃鳥の啼く声が聞こえる」)。 奇才を放つ銘探偵、メルカトルが七つの謎を解く短編集。 別荘での殺人事件の容疑者になった美袋大学の友人、増岡の恩師である大垣の別荘へとやってきた美袋。 増岡の所属していた歴史クラブのメンバーが毎年同窓会も兼ねて集まる場に美袋も招かれたのです。 遊歩道沿いの林のなかで佑美子と顔を合わせ、前日は何とも思わなかったのにやけに彼女が美しく見え、美袋は自分でもドギマギしてしまいます。 何気ない会話を交わしたその夜、風に当た

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    zzzpost 2024/04/01
  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『受験生は謎解きに向かない』ホリー・ジャクソン (著) |

    『受験生は謎解きに向かない』ホリー・ジャクソン (著), 服部 京子 (翻訳)創元推理文庫 あらすじ17歳の高校生、ピップのもとに一通の招待状が届いた。 友人・コナーの家で開かれる、架空の殺人事件の犯人当てゲームへの誘いに招待されたメンバーは、指示された配役を演じ、発言する。 舞台は1924年、孤島に建つ館で、主人が何者かに刺殺されたという設定。 様々な状況やメンバーの発言を分析し、推理を深めていく作業に、ピップはのめり込んでいく。 そしてたどりついた真実と事件の犯人とは。 ゲーム仕立ての殺人事件の謎を解く試験を終え、久しぶりに仲間たちと集まることになったピップ。 コナーの家でのマーダー・ミステリ・パーティーの招待を受けます。 この犯人当てゲームでのピップの役割は、レミー一族の当主・レジナルドの姪であるシーリア。 1924年を意識したローウエストのイヴニングドレスが最適、と服装の指示も。

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    zzzpost 2024/03/29
  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『invert 城塚翡翠倒叙集』相沢 沙呼 (著) |

    翡翠のキャラクターはそのままに 完全犯罪を目論む犯人たちを 追求していくわ。でも彼女の 魅力が通用しない相手もいるの。 『invert 城塚翡翠倒叙集』相沢 沙呼 (著)講談社文庫あらすじ霊感によって視えないものを視、完全犯罪や事故のように思われた事件を解決する城塚翡翠。 その美しい容姿で容疑者から情報を引き出すこともあるが、彼女の魅力が通じない、一筋縄ではいかない容疑者たちも登場。 犯人の視点で描かれる三編を収めた倒叙推理小説週。 事故と判断されかけた事件の真相はいかに小学校教諭の末崎絵里は、元用務員の田草を夜の小学校に呼び出し、頭にコンクリートブロックを打ち付けて殺害。 台車で死体を理科室へと運び窓から押し出します。 不法侵入者が転落した事故死として処理されるはずでした。 しかしそこに城塚翡翠が登場。 状況を一通り聞き、遺体の写真でかかとに蟻が止まっていること、遺体のズボンの後ろポケッ

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    zzzpost 2024/03/09
  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『おしどり長屋 おんな大工お峰 お江戸普請繁盛記』泉 ゆたか (著) |

    『おしどり長屋 おんな大工お峰 お江戸普請繁盛記』泉 ゆたか (著)角川文庫 あらすじ神田横大工町で采配屋の与吉の許に居候しつつ、普請の仕事をしているお峰は、与吉とのお芳、夫を亡くして幼い花を連れて実家へ戻ってきたお綾たちと賑やかに暮らしている。 ある日、青白い肌で気弱そうな男、助左衛門がやってきた。 干鰯問屋の三代目だという助左衛門の江戸出店に備え、しばらく与吉が面倒を見ることに。 また、お峰は大工の文太から普請の依頼を受ける。 身重の女房のために暮らしやすい家にしてほしいと言うのだが…。 身重のが過ごしいやすい住まいとは江戸へ進出するため、下総から偵察に来たという助左衛門。 出店場所を決め、土地を買いたいとのこと。 そこで江戸の地を知るために与吉に協力してほしいのだと言います。 喜んで引き受ける与吉、そして頼りなく危なっかしい印象を助左衛門から受けるお峰。 江戸の様子に目を輝かせて

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    zzzpost 2024/02/15
  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『ヒトコブラクダ層戦争(上)』万城目学 (著) |

    三人それぞれが透視能力、どの国の 言葉でも理解できる能力、相手の行動を 予測する余地能力を持っているの。 ただしそれは「3秒だけ」という制限が あるのよ。 『ヒトコブラクダ層戦争(上)』万城目学 (著) 幻冬舎文庫 あらすじ三つ子の三兄弟、榎戸梵天、梵地、梵人はそれぞれに三秒だけ使える謎の力を持っている。 この能力を活かして貴金属泥棒を決行し、そこで得た金で長兄の梵天は山を丸ごと購入。 恐竜の化石を発掘しようと日々作業を続けている。 そんなある日、彼らの前にライオンを従え、青い服を着た謎の女が現れる。 それから彼らの運命は猛スピードで動きはじめる。 海を声越え、日から遠く離れた砂漠の地にやってきた三兄弟を待ち受けるものとは。 特殊能力を持つ三つ子 謎の女に導かれ異国の地へ三歳の頃、隕石が自宅に落ち両親を失った梵天、梵地、梵人。 以降助け合いながら生きてきた彼らは特殊な能力を持っています。

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    zzzpost 2024/02/12
  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『むすめの祝い膳 煮売屋お雅 味ばなし』宮本 紀子 (著) |

    紀子 (著)文春文庫 あらすじ町の人々のお腹を満たす、旬のお菜を取り揃えた、煮売屋の「旭屋」。 見世の女主人であるお雅は、長屋のおかみさんたちの希望で、桃の節句に合うお菜を用意することに。 年に一度のお祝いの席で喜んでもらおうと、献立づくりにあれこれと知恵を絞るお雅。 しかし、ひな祭りを喜べない娘もいて…。 「旭屋」を舞台に、を通して繰り広げられる暖かくも切ない人間模様とは。 それぞれの胸に残る桃の節句祝いとは春分が過ぎ、上野の山にも桜が咲きはじめた頃。 お雅が待ちわびていた材、筍が手に入ります。 早速下ゆでを始めて、夕餉のお菜には若竹煮が完成。 ほかにもメバルの煮付、わけぎと浅蜊のぬた、たらの芽の白あえなど春が詰まった品揃えに、買いに来たおかみさんたちも目を細めます。 雛市の話題から桶職人の女房のおなみの娘であるお路が、大きな問屋のお嬢様から節句の祝いに呼ばれたのだとか。 それ

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    zzzpost 2024/01/08
  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『母子草 お江戸縁切り帖』泉 ゆたか (著) |

    熊蔵は子供のことは知らなかった、 お糸への気持ちは変わらないと 伝えるのだけど。自分の気持ちを 見つめ直す間にもお糸の元へは 様々な縁切り状の依頼が来るの。 『母子草 お江戸縁切り帖』泉 ゆたか (著)集英社文庫あらすじ長屋でひとり住まいをしているお糸は代書屋をして身を立てているが、縁切り状を書く「縁切り屋」としての仕事も増えてきた。 夫婦になる約束をした大工の熊蔵に隠し子がいたことがわかり、長屋の住人たちは心配しながらお糸を見守っている。 そんなある日、油問屋の娘、おしげが弟との縁切り状を書いてほしい、とやってきた。 何年も前に家を出てそれきりだった弟が女房子供を連れて戻って来たため、実家の油問屋は弟にまかせ、自分は家を出るのだと言います。 家族や男女の惚れ合った仲など、ままならぬ縁を断つ手助けをするお糸。 そして彼女自身の縁の行方とは。 縁を切りたい人々と自分自身の縁突然現れたお美和と

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    zzzpost 2023/12/28
  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『ホテル・アルカディア』石川 宗生 (著) |

    『ホテル・アルカディア』石川 宗生 (著) 集英社文庫あらすじホテル・アルカディアの支配人の娘が敷地にあるコテージに引きこもってしまった。 ホテルに滞在していた7人の芸術家たちは彼女のために物語を作る。 幻想的で現実的、SFなのか文学なのか…。 未知の世界が広がっていく物語。 7人の芸術家たちによる21の物語大学でホテル経営学を学んでいた支配人の一人娘・プルデンシアが突然帰ってきました。 彼女は言葉を話せなくなっており、暗い表情や泣き顔を周囲に見せ、やがて敷地のはずれにあるコオテージに閉じこもってしまいました。 支配人がドアの外からあれこれ話しかけても出てくる気配はありません。 ホテルに投宿していた7人の芸術家たちは、娘のことをあれこれと噂し、彼女をテーマに絵や音楽、複合的なアート作品を生み出します。 そして彼女のために、それぞれが物語を作り聞かせることに。 7人の芸術家が七つの世界を作り

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    zzzpost 2023/12/18
  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『この本を盗む者は』深緑 野分 (著) 角川文庫 |

    あらすじ書店やにまつわる様々な店が軒を連ねるの町、読長町。 書物の収集家であった祖父が蔵書を納めた『御倉館』はかつて町の人々に公開されていたが、現在は管理人である父と高校生の深冬、そしてここで暮らす深冬の叔母・ひるねしか立ち入ることができなくなっている。 ある日、御倉館からが盗まれたことでの呪いが発動。 深冬が手にした物語の世界に、町全体が入り込んでしまう。 謎の少女・真白とともに町を取り戻そうとする深冬だが…。 が盗まれると発動する『の呪い』とはの町、読長町で暮らす深冬はが嫌いな高校一年生。 町の名所、御倉館を建てた祖父は有名な書物収集家で、かつてはその蔵書を一般にも解放していましたが、蔵書の一部が盗難の被害に遭って以来、祖母たまきにより閉鎖。 祖父と祖母亡き後は叔母のひるねが館でを読むか寝るかしています。 ある日、ひるねのために焼き鳥を持って御倉館へやってきた深冬は、

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    zzzpost 2023/11/12
  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『ほたるいしマジカルランド』寺地 はるな (著) |

    寺地 はるな (著)ポプラ文庫 あらすじ大阪北部の蛍石市にある『ほたるいしマジカルランド』は、個性豊かな女社長と願いごとが叶うメリーゴーランドがあることで人気の遊園地。 ここで働く人びとはどこか不器用で何かしら悩みを抱えている。 お客様の笑顔のために頑張る彼らの日常がふとしたきっかけで動き出す。 仕事に自分にいまひとつ自信が大学生の頃、ほたるいしマジカルランドでアルバイトをして、そのまま就職した紗英は、バイト時代から数えて勤務五年目になります。 地味で真面目、取り柄と言えば小学生の頃に先生から声をほめられたことが一度あるだけ。 自分の居場所とはどこにあるのか、と考えています。 ある日、インフォメーション担当の彼女のもとに一人の老人がやってきます。 孫とはぐれたという老人の話を聞き、園内の設備やキャラクター、そして「願いが叶う」と言われているメリーゴーランドのことを説明していきます。 今まで

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    zzzpost 2023/10/26
  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『占』木内 昇 (著) |

    時代は大正。一般向けの占いが まだ珍しい時期のようよ。 同棲相手の当の気持ちが知りたい 翻訳家の女性が真実を求めて 何度も占いに通うの。 『占』  木内 昇 (著) 新潮文庫あらすじ咲山町の一軒家に、翻訳の仕事をしながら独りで暮らしていた桐子は、家の修繕に来た大工の伊助と深い仲になる。 伊助には生き別れとなった義妹がおり、何よりも大切なのだと言います。 それでは自分の存在は何なのかと怒り、悩む桐子は時追町の占い館で伊助の気持ちを見てもらうのだが…(「時追町の卜い家」)。 また、日々平穏に暮らす政子は近所の人々にうらやましがられるほど家庭が凪いでいる。 しかし当にそうなのかと気になった政子は近所の家庭の噂話を集め、比較する格付け表を作成。 その表を見たいという客が何人か現れ、やがて近所の噂になり…(「深山町の双六堂」)。 「占い」から欲しいものを求め、振り回され、混乱しながらも、自分なり

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    zzzpost 2023/04/17
  • 人生一美味いビールが深く、深く沁みていく |

    『六畳間のピアノマン』  安藤 祐介 (著) 角川文庫あらすじブラック企業に入社した大友、夏野、村沢。 休む間もなく営業を続け、朝礼では成果が出ていないと罵倒される。 休みなく働いてきた三人は、ある夜、居酒屋で「人生一美味いビール」を飲む。 人間らしさを取り戻したかのように思えた三人だったが、翌日から上司である上河内の締め付けが、さらにひどくなっていく。 「お前は無駄に飯ってクソするだけのサンパイ(産業廃棄物)だもんな」「圧倒的につまらねえ人間だな」と罵詈雑言を浴び続けた夏野は首を吊って自殺してしまいます。 その1日前に退職した大友は、上河内に怒鳴り込みますが「そんな弱い人間は生きていけねえよ」と吐き捨てられます。 大友は上河内のパワハラ発言をネットに流し、会社はバッシングの嵐。 しかし大友の気持ちは晴れないのでした。 三人がかつて人生最高のビールを飲んだ居酒屋の店員、ピアノが上手だった

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    zzzpost 2023/04/01
  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『過ぎる十七の春』小野 不由美 (著) |

    『過ぎる十七の春』 小野 不由美 (著) 角川文庫あらすじ十七歳になる直樹は、中学生の妹の典子とともに、伯母の美紀子と従兄弟の隆が住む家へとやってきた。 多くの花が咲く山郷の家は変わらない美しさだが、ある日から突然隆の様子がおかしくなる。 心穏やかで優しかった隆は、昏い目をして、伯母への態度も冷たくそっけない。 伯母もショックを隠せない様子。 農薬を飲み布団の中で昏睡している伯母を発見した直樹。 何とか一命を取りとめたが、実の母のそんな姿を目の前にした隆は「この布団、もう使えないかな」「もう少し場所を考えればいいのに」と言い放つ。 完全に隆は別の人間になってしまった。 その原因を探るため、伯母の部屋をかき回していた直樹は一冊の過去帳を発見。 ページをめくり先祖をたどっていくと驚くべき事実が…。 野花に囲まれた美しい家で起こる怪異自然に見えるよう野草もおりまぜ、丁寧に手入れされた庭と、古いな

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    zzzpost 2023/03/28
  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『ザ・ロイヤルファミリー』早見 和真 (著) |

    『ザ・ロイヤルファミリー』早見 和真 (著)新潮文庫あらすじビギナーズラックで馬券を当てたことで、人材派遣会社「株式会社ロイヤルヒューマン」の社長・山王耕造に気に入られ、秘書として働くことになった栗須栄治。 多くの馬を所有する馬主である山王とともに、セリ市へ出かけ、馬の成長を見守り、レース展開に手に汗握ります。 会社の業績は上がり、所有する馬の数が増える一方で、山王の家族が彼を見る目は冷え切ったもので…。 昔の恋人、加奈子の実家の牧場で手に入れた「ロイヤルホープ」が山王やその家族、栄治ら関係者たちの夢を背負い駆け抜ける。 ワンマン社長とともに馬の世界へと足を踏み入れる栄治ワンマン社長、山王のもとで、秘書という肩書きながら様々な雑務をこなす栄治は、一緒に仕事をすることが叶わなかった自分の父親に山王の姿を重ねています。 山王がのめりこんでいるのは馬主として関わっている競馬。 学生時代の恋人で、

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    zzzpost 2023/03/24
  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『春告げ桜 眠り医者ぐっすり庵』泉 ゆたか (著) |

    『春告げ桜 眠り医者ぐっすり庵』泉 ゆたか (著) 実業之日社文庫 あらすじ滝野川沿いにある、京料理で有名な高級料亭、桜屋。 京の出の女将が切り盛りするこの店で、奉公修業をすることになった藍。 やり手の商売人・一心からはこの体験から、桜屋を盛り立て江戸の人々が喜ぶものを考えるように言われるが、慣れない仕事に四苦八苦。 合間にもらった休みでぐっすり庵へと向かえば、眠れない人々がやってくる。 藍の兄、松次郎と助手の福郎は、人を眠りに誘うための物を何やら作り出そうとしている様子で…。 はじめての女中仕事でくたくたに一心の独断により桜屋の女中として働くことになった藍。 膳を受け渡す単純な作業ですが、一日中同じ動きをしているため体はガチガチにこわばり、膳を落としてしまう失敗も。 仕事を終えれば体は疲れているのに熟睡できない状態が続きます。 藍を心配した伯父に一度呼び戻された際、兄の松次郎に状況を報

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    zzzpost 2023/03/21
  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『カッコーの歌 』フランシス・ハーディング (著) |

    なるほど。異常な欲に偽物疑惑か。 記憶を失っているとなると 証明もできないだろうし。無事に自分で ある何かが見つかるといいな。 『カッコーの歌 』フランシス・ハーディング (著) 児玉 敦子 (翻訳) 創元推理文庫 あらすじ池に落ちて気を失った十一歳の少女トリス。 ベッドの中で意識を取り戻したとき「あと七日」という言葉が笑い声とともに頭の中に響く。 少しずつ記憶を取り戻すトリスのそばにいるのは父と母、それに私を憎んでいる九歳の妹・ペン。 ペンはトリスを偽物だと主張する。 トリスは自分自身に異変を感じる。 異常な欲に恐ろしい記憶。 そして耳もとでささやかれる声は夜が明けると「あと六日」に。 トリスに何が起こっているのか。 記憶を失ったトリスが感じる自分への違和感池に落ち、びしょぬれで帰ってきたと教えられたトリスですが、その時の記憶が全くありません。 不安を感じるトリスに母親のセレステが「

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    zzzpost 2023/03/21