日本政府の開発途上国支援を実施する機関、独立行政法人国際協力機構(JICA)。森林・自然環境、水資源開発、防災、地図作製などの分野においては、JAXAの地球観測衛星による観測データも活用して支援を行っています。JICAで森林・自然環境保全分野の事業を統括している宍戸健一さんにお話を伺いました。 JICAでは、開発途上国の森林保全に向けてどのようなことを行っているのでしょうか? アマゾン 国土の約70%が森林で覆われている日本は、森林を管理する優れた技術を持っています。その日本の強みを活かし、途上国で森林を管理するための体制づくりを支援しています。途上国では十分な技術や資金がなく、森林管理の仕組みが整備されていないため、無計画・違法な森林伐採が行われ、森林破壊がどんどん進んでいます。その結果、世界中で、毎年約330万ヘクタールの森林が失われており、特に、ブラジルや東南アジア、アフリカの熱帯林