実力も運のうち 能力主義は正義か? 作者:マイケル・サンデル発売日: 2021/04/14メディア: 単行本この『実力も運のうち 能力主義は正義か?』は『これからの「正義」の話をしよう』が大ヒットした、マイケル・サンデル教授の最新作である。『それをお金で買いますか 市場主義の限界』など、毎回その時代に問われるべきテーマを取り上げてきたサンデルだが、そんな彼が今回注目したのが「能力主義」だ。これは、現代の「分断」の原因を的確に写し取っているように感じられて、非常におもしろかった。 分断というキーワード アメリカ大統領選におけるトランプとバイデンの接戦、イギリスのEU離脱、ポピュリストたちのエリートへの怒りなど今世界中で「分断」がキーワードになっているが、その要因の一つがこの「能力主義」にあるとサンデルは語る。たくさん勉強や努力をして良い大学に入り、良い仕事と賃金を得る。それに成功した人はその
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