検証 ゴールドマン VS. 「市場の番人」SEC 捜査当局も実名で丸裸にする米新聞の「ヒューマンインタレスト」 アメリカの経済事件で今年最も話題になったのが、「市場の番人」証券取引委員会(SEC)による「最強の投資銀行」ゴールドマン・サックスの摘発だろう。何しろ、和解金が5億5000万ドル(円換算で400億円以上)に達し、ウォール街の制裁金記録を塗り替えたからだ。 「ゴールドマン VS. SEC」をアメリカの主要紙はどう報じたか。ポイントは3点ある。(1)「捜査される側」に加えて「捜査する側」の責任者についても実名で詳しく報じた(2)「捜査する側」が抱える問題点も浮き彫りにした(3)「捜査される側」の反論にも大きく紙面を割いた---である。 SECは今年4月中旬、サブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)関連の証券化商品の販売に絡んで投資家をだましたとして、ゴールドマンをニューヨー