この1カ月ほどの間に、ヨーロッパの自動車メーカー、そして有力なサプライヤーが日本の報道関係者向けに開催した「自動車技術の潮流を紹介する」複数のイベントに出席する機会があった。 その内容は、もちろんそれぞれに興味深いものだったが、ここではその現場で私自身が観察した、昨今の日本の「報道記者」が「ニュースを作る」姿勢と方法について書いてみることにしたい。 言うまでもなく、彼らが書き、語って伝える「ニュース」が、日本の社会全体の「現実認識」を先導し、そこに感情的雰囲気を醸成し、さらには産業界や経済界の判断をも左右する。そうした立場にあるメディア人は何をどのように取材し、咀嚼している(あるいは「していない」)のか。 その実態が、私が目撃したちょっとした事象にも様々に表れていたので、ここでご紹介に及ぶ次第である。 「EVでは日本が世界の先進国」という決めつけ 今回、私が参加した報道関係者向けミーティン
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