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正確には、勝手に代弁された弱者の呼称。インド出身のガヤトリ・C・スピヴァクが「自らを語ることができない者」を指す言葉として引いた「サバルタン」のことだ。 弱者は代弁されることで「サバルタン」という立場となり、その代弁されること自体によって発言力が封じられる。それと同時に代弁者は限りなく透明な存在となり、代弁を通して主張した内容の責任を回避する。 サバルタンとは - はてなキーワード 「サバルタン」の代わりに「世間」を代入すると、ネットジャーゴンである「太宰メソッド」となる。 太宰メソッドとは - はてなキーワード 「弱者を勝手に代弁する」ことは、いうまでもなく政治的に正しくない*1。たぶん左翼という立ち位置を積極的に引き受ける筋金入りの人物ならば、弱者の代弁して自説に利用することの誤りを、前提の一つとして考えているだろう。「はてサ中央委員会」のドヤ顔が見える気がする*2。 しかし存外に知ら
3.11の大震災以来、身体の奥で何かがずっとざわめいていて、たまっている仕事の手がつかず、書かなければいけない原稿もそのままになっている。 ずっと、何かを考えていたはずなのだが、何を考えていたのかも判然としない。確かなことは、身体の奥のざわめきが今も続いていることであり、その理由を探しているということだけである。 この二週間、おれはテレビの画面を食い入るように見つめ続け、次から次へと書き込まれるツイッターの言葉を読み続けていた。 その合間をぬって仕事場に出かけ、入院中の父親を見舞った。 夕食を作り、洗濯をし、アイロンかけをした。 それらは、ここ一年続いてきた日常と同じであるはずなのに、何かが決定的に違っていた。 それは、おれの身体の奥で何かがずっとざわめいていたからだろう。 何かが決定的に違う。何かがざわめいている。 そろそろ、この何かに言葉を与えなくてはならないと思う。 弟一家は仙台に住
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