さんざん歩いて「ガストでいい?」と言われたときは、思わず「ガスト!?」と叫んでしまった。 諸用で同行していた男性と、用件終わりで「ご飯でも食べて帰りますか」となった夕暮れどき。ありとあらゆる各国料理を選び放題の充実した飲食店街を「何食べようかな〜」とワクワク歩いていた私は、彼の提案にガク然とした。 「ガストは……ガストじゃ……、本当にガスト?」と私がその赤いファミレスを見上げていると、 「贅沢な女だな! ガストでいいじゃん」 と面倒クサそ〜な彼はやれやれ顔。 んな、よくないよう! ファストフードには温もりがないんじゃ! 熱々でもなんか、冷たいんだよおぉぉ。 ……と、わざわざ往来で騒いだりはしなかったけど、「いや、もうちょっと歩いてみましょう!!」となんとか誘導し、すぐ先で見つけた打ちたてジャジャン麺&海鮮チャンポン屋さんでうまいうまいと感動した晩餐と相成ったのである。ホッ。 * そんな出来