アニメの監督業に軸足を置きながら、実写作品もやったし、舞台も演出したし、ゲームも3~4本作った。小説も随分書きましたし、愛知万博のパビリオンの演出も手掛けた。いろんなことにちょっかいを出してきた人間です。宮さん(スタジオジブリの宮崎駿監督)とは全然違うタイプですね。 これだけ、さまざま手を出してきたのは、単純に好奇心が強いのもありますけど、“監督”として自分を試したかったから。 最近の若い監督には、いろいろなことをやる人が増えていますが、僕の若い頃は違いました。 アニメ業界には、職人タイプの人が多い。だから、『紅い眼鏡』(1987年)という実写作品を初めて撮ったときは、「なんで実写なんかやるんだ」「実写のほうがエラいと思っているのか?」なんて言われました。 逆に実写の世界に行くと「アニメの監督が来た」ということになっちゃう。でも海外に行くと、「『GHOST IN THE SHELL/攻殻機