京都大の森和俊教授(分子生物学)らの研究グループは、抗精神病薬「ジプレキサ」(一般名オランザピン)の副作用で糖尿病を発症する患者のうち、原因不明となっていた約1割についての発症メカニズムの一端を解明したと発表した。ジプレキサのより適切な処方と服用につながると期待される。17日付の米学術誌電子版に掲載された。 ジプレキサは、統合失調症患者に処方される代表的な抗精神病薬の一種。内服する人のうち2~3割程度が副作用で糖尿病を発症するとされ、日本では糖尿病患者への投与が禁止されている。多くは、薬の影響で食欲が増し、肥満や血糖値を下げるインスリンの効きが悪くなる「インスリン抵抗性」になることで発症する。一方、適正体重でも発症する特殊なケースが約1割あり、詳しい原因は分かっていなかった。 グループは、ジプレキサが直接、インスリンを分泌する膵(すい)臓(ぞう)のβ細胞に影響している可能性に着目。マウスの
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