ドイツの存在なくして欧州共同体もユーロ通貨も誕生していないであろう。しかし、今そのドイツが深刻な金融危機に陥る可能性があるという。 ドイツ最大の銀行であるドイツ銀行(Deutsche Bank)の行方に強い懸念がもたれているのだ。 ◆2016年2月10日更新『リーマン・ショック以上の危険性を秘めるドイツ銀行の危機回避を阻む複数の要因』はコチラ スペインのWebメディア「mil21」によれば、ドイツ銀行の〈金融取引総額は67兆ユーロ(8710兆円)〉と言われている。それは〈ドイツGDPの20倍に匹敵する〉という。仮に、同銀行が破綻すると、ドイツだけではその負債を賄うことは出来ない膨大な負債となる。2008年に破綻したリーマン・ブラザーズが及ぼした世界金融・経済危機を遥かに上回る事態になることは間違いない。 ドイツ銀行の経営難が表面化したのは昨年からである。この1年半の間に〈株価は45ユーロ(