20万8496組…離婚した夫婦の数(2019年) 20万5972人…親の離婚を経験した未成年の子どもの数(2019年) 夫婦の3組に1組が離婚する時代。今、離婚に際し、子どもをめぐって夫婦が争うケースが増えている。背景には社会情勢の変化があるとされ、国の法制審議会でも「親権」について議論が始まることになった。 離婚する夫婦の間で何が起きているのか。当事者の声に耳を傾け、実情を取材した。 (社会部記者 長井孝太、山田宏茂) 都内に住む40代の会社員の自宅。「家族でのびのび暮らし、ゆくゆくは夫婦のついの住みかに」とローンを組んで買った住宅のリビングは静まり返り、隅には子どものおもちゃが並ぶ。 妻と共働きで家計を支えながら、結婚3年後に長男を授かった。育児や家事を2人で分担することに喜びを感じていた男性。近くに住む両親も育児に協力してくれ、長男を預けて妻と出かけることもあったという。 「こんな状