【モスクワ=遠藤良介】ロシアのプーチン大統領は20日、5月の大統領復帰後初めて、国内外の報道陣を集めた大規模な記者会見を行った。この中でプーチン氏は日本との北方領土問題に触れ、次期政権との「建設的な対話を期待している」などと語った。また、米国で人権侵害に関与した露政府当局者の入国を拒否する新法が成立したことに強く反発し、民主化の問題などで欧米諸国に対抗していく姿勢を鮮明にした。 プーチン氏は、衆院選で圧勝した自民党の安倍晋三総裁が日露平和条約締結に意欲を示していることについて、「たいへん重要なシグナルで高く評価する」と指摘した。ただ、極東地域の長期的発展プログラムでは、「クリール諸島(千島列島と北方四島)にも必要な注意を払う」と述べ、現地のインフラ整備を引き続き進める考えも示した。 一方、プーチン氏が強く反発したのは、米国で成立したいわゆる「マグニツキー法」だ。露内務省当局者らの巨額横領を