「そりゃあみんな飛び付くよ。医療機関としては結構、収入が増えるから」。政府が主導し、2021年2月に始まった新型コロナウイルスのワクチン接種事業。名古屋市内のクリニック院長は「コロナバブル」と表現しながら、当初の受け止め方を振り返る。 接種を行った医療機関には、国や自治体からさまざまな補助金が支払われる。診療報酬を参考にした1回当たりの基本的な単価は2277円で、時間外や休日に対応すれば加算される。他にも対象者や接種場所、回数などによっても加算がある。厚生労働省によると、接種体制の整備なども含めたコロナワクチン接種事業の全国予算は約6兆円に上る。