國崎晋(サウンド&レコーディング・マガジン編集部) 1976年5月8日、横浜中華街の名店、同發新館において、細野晴臣は“ハリー細野& TIN PAN ALLEY IN CHINATOWN”と題したコンベンション・ライブを行った。同年4月に発売したシングル「北京ダック」と6月からスタートする“パラダイス・ツアー”のプロモーションを目的に開催されたもので、メディアやディーラー、そして谷川俊太郎や加藤和彦といったオピニオン・リーダーを招き、中華料理のフルコースをふるまいつつ演奏を披露するという豪華な企画であった。 演奏メンバーは、鈴木茂(g、banjo)、林立夫(ds)、矢野顕子(a.p、cho)、坂本龍一(e.p)、田中章弘(b)、浜口茂外也(perc、fl)、村岡建(sax)、羽鳥幸次(tp)、新井英治(tb)というこれまた豪華な面々(ちなみに坂本龍一と矢野顕子はこのときが初共演だった)。そ