テーマ5「手出しツモ切りをどのくらい見るか」 前回、「特定の牌を持っている」という読みは、「特定の牌を持っていない」ことを読むより難しいと申しましたが、待ち読みについても同じことが言えます。確かに当たり牌を読むことができれば、当たらない牌が分かっているだけよりずっと有利に対局を進めることができますが、よほど限定的な情報が無ければ、当たり牌を一点に絞ることはできません。従来の麻雀観で待ち読みが重視されてきた理由と、その読みが多くの場合あてにならないことが判明してきた経緯をうかがい知ることができます。 とは言っても、手出しとツモ切りの区別をつけて河を見ることで、一点とはいかなくても待ちをある程度絞ることが可能になり、押し引き判断に利用することができる場合もあります。本書でも言及されている、「逆切り」と、「面子候補落とし」。その中でも鳴き手に対しては手出しツモ切りを確認しておきたいところです。