われわれ印刷会社にとって電子書籍は脅威以外のなにものでもない。紙に印刷しないのだから、電子書籍製作に当たって、印刷会社はまったくかやの外だ。もちろん電子書籍ベンダーや電子書籍システムのソフトウエア構築といった仕事を印刷会社の仕事としてしまうことは可能だ。可能だが、そんなことができる印刷会社がいったい全国に何社あるというのだろうか。このままでは印刷業界、すくなくとも出版印刷の業界は壊滅である。 このまま座して死を待つぐらいなら、抵抗勢力になってやろうではないか。本は印刷会社が作った。グーグルがスキャンして溜め込んだ書籍コンテンツの大元も結局その版面は印刷会社が作ったものだ。著作権の関係から版面については印刷会社はなにも言えないなどと、あきらめる必要はない。ありとあらゆる法律を駆使して徹底的に言うべきは主張しよう。主張して訴訟している間は、電子書籍陣営も法律論議に手間をとられて電子書籍化の速度