妻が、買い物袋を両手に提げて、玄関から入ってきた。そんなとき、夫は跳んで行って、荷物を持っているだろうか。 我が家ははるか以前に、これをルール化した。私が、買い物袋をカサカサいわせながら玄関のドアを開けると、リビングで寛いでいた夫や息子が、跳び起きて、走ってきてくれる。夫が荷物を受け取り、幼い息子が手をさすってくれた。私は、その度に、「この家族のために、何でもできる」と思ったものだった。 共働きで、買い物も料理も、洗濯も風呂掃除も、全部私がやっていたけど、この瞬間にすべてのわだかまりが氷解する。そんな感じだった。今では、誰もルールだなんて意識していないけど、やっぱり荷物の気配を察すれば、2階のリビングから夫や息子が降りてきてくれる。 ルール化した理由は、ここがいちばん腹が立つポイントだったからだ。「ただいま」と声をかけても、夫が寛いだままのうのうとしていると、うんと腹が立つ。アタッシュケー
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