尿細管細胞 腎臓の尿細管細胞では、原尿中からNa+やCl-を再吸収し、原尿中にH+やK+を分泌する。 H+が1ケ、尿中に排泄される毎に、Na+が1ケと、HCO3-が1ケ、尿細管細胞内に取り込まれる(再吸収される)。 先天性肥厚性幽門狭窄症では、嘔吐により、吐物からは、Cl-を体外に喪失し、尿中からは、H+とK+とを喪失し、血中に、HCO3-が蓄積する。その結果、血液は、アルカリ性(低Cl血症と低K血症を伴う、代謝性アルカローシス)となり、尿は、酸性(奇異性酸性尿)となる。 尿細管腔側(刷子縁膜側:apical site)に存在するNa+/H+交換輸送体は、原尿中から、Na+を細胞内に取り込み、交換に原尿中にH+を分泌する。細胞内に取りこまれたNa+は、基底膜側(血管側:basal site)に存在するNa+/K+-ATPaseや、Na+-HCO3-共輸送系により、細胞外(血液中)に輸送され