『江戸寺子屋薫風庵』 篠 綾子 (著) 小学館文庫あらすじ江戸の下屋にある「薫風庵」は、元遊女で大店の主人の妾でもあった五十一歳の尼、蓮寿と秋田からやってきた二十三歳の尼、妙春、そして十二歳の飯炊き娘の小梅の三人が住んでいる。 この庵は住まいのほか、寺子屋としても使われており、妙春が教鞭をとり、近くに住む二十人の子供たちが学んでいる。 ある日、隣家の大造が寺子に盆栽を折られたと怒鳴り込んできた。 さらに城戸宗次郎と名乗る浪人が現れ、妙春とともに子供たちへ教えるようになると、妙春は複雑な想いを抱くようになり…。 子供のトラブルと新しく教師となった浪人の正体秋田で藩の若者を指導していた父のようになりたい。 そう思っていた妙春は縁があってこの薫風庵で子供達を教えることになりました。 算術が好きで考えていると時を忘れてしまうこと、子供たちの成長を見守ってはいるが、蓮寿のように気の効いた対応や楽しい