2018年9月にスウェーデンで国政選挙が行われた。日本ではもっぱら排外主義政党の伸長が報じられたが、投票率が87.2%を記録したことも注目に値する。この数値は、議会制民主主義を採用している現代の主要諸国において、棄権に罰則を設けている一部の国のものを除けば、異例の高さだといえよう。 スウェーデンでは、過去50年間、国政選挙での投票率が80%を下回ったことがない。2000年前後には、かつて90%を超えていた投票率が80%近くまで下がったこともあるが、その後ふたたび上昇に転じて現在に至っている。 若者の投票率も高い。年齢層別のデータについては前回(2014年)のものしか入手できないが、全体が85.8%であったのに対し、18歳から24歳までの層でも81.3%であった。日本では、衆議院議員選挙(2017年)の投票率が全体で53.7%、18・19歳で40.5%、20歳代では33.9%であり、その差は