日銀の総裁は決定したが、副総裁の人事がまだ決まらない。造反が出て際どかったが、民主党は、財務省OBで一橋大教授である渡辺博文氏の副総裁への起用に反対した。日銀の正副総裁人事については、幾つかの媒体に何度か原稿を書いたので、幾らか食傷気味なのだが、あまりにアッサリと忘れてしまうのもいけないことなので、現時点で考えていることをメモしておこう。 報道によると、民主党の反対理由としては、小沢代表の「(財務省の)天下りはだめ」という意見が決定的だったという。しかし、小沢氏は、武藤総裁案には当初容認姿勢だったことが既にバラされており、その後、次官でなくても財務省の天下りはダメという姿勢に態度を変えた。一方、武藤氏昇格案を葬る急先鋒だった仙石氏は今度は「財務省出身者が頭からダメというのではなく、人物本位で」ということで、渡辺氏の起用に賛成だったらしい。それなら、武藤氏はよほど人物がダメだったのかと突っ込