海江田万里経済財政相は19日、10月の月例経済報告を関係閣僚会議に提出し、景気の現状を「このところ足踏み状態となっている」と判断した。先月は、景気を「引き続き持ち直してきている」としており、景気の下方修正は2009年2月以来1年8カ月ぶりだ。 先行きは明るくない。エコカー補助金が9月上旬に終了したので、自動車ではかなりの落ち込みがあるだろう。さらに円高である。多くの輸出企業が採算ラインを1ドル=95円程度としているが、輸出による売り上げが1割カットになってしまう。 景気の先行きについては、政府の緊急総合経済対策や日銀の包括的な金融緩和の政策効果を背景に「持ち直しも期待される」としているが、あくまで「期待」と希望的観測にすぎない。一方、為替の変動など「さらに下押しされるリスクも存在する」と、こちらは「存在」と厳しい状況を示している。 しかし、これまで、本コラムが明らかにしてきたように、