■「部活は麻薬」2016年は、「ブラック部活」という言葉が拡散した一年であった。教員の超過勤務の主たる要因として、部活動指導の過重負担に注目が集まった。 この一年、「ブラック部活」について多くの現職教員や教員経験者と語り交わすなかで、私がたびたび耳にしたのが、「部活は麻薬」という言葉だった。「ブラック」という単にネガティブな響きとはまったく異なる世界が、そこにはあった。 「部活動改革元年」(学習院大学教授・長沼豊氏による命名)とよばれた2016年の改革のうねりを、新たな2017年においていっそう大きなものにしていくために、「部活は麻薬」と表現されるその深層を理解していく必要がある。 部活動は、なぜこれほどまでに過重負担になってしまうのか。その背景の一端を、「部活は麻薬」という言葉から探っていきたい。 ■リオデジャネイロオリンピックから見えてきたこと写真提供:pixabayさてここで、201