徳川家康に死を覚悟させた、戦国時代最後の名将といわれる真田幸村(本名:真田信繁)の生涯を描いた同作。定番の幼少期をすっとばし、第1話「船出」から、いきなり主演・堺雅人が登板。ティーンエイジャーの信繁を、いきいきと演じて見せた。3年前のドラマ『半沢直樹』(TBS系)で歴史的視聴率を記録し“視聴率男”の異名を持つ堺のそんな信繁役の姿は、ドラマファンにとってもうれしい限りだろう。 初回から、真田家が仕える武田家の滅亡がドラマチックに展開されるやいなや、第2回「決断」、第3回「策略」と、真田家の人たちが知恵と結束で、戦国時代混乱の末期を切り抜けていく様子がテンポよく描かれる。現段階で同作における、三谷らしさ、らしくなさについて言及するのは時期尚早だが、これまでの大河ドラマと比較すると、『真田丸』は、ナレーションに頼らず、会話劇で物語が進んでいく軽妙さが楽しい。例えば、平岳大の迫真の演技が話題を集め