大学生の就職活動に関し、経団連は9日、企業による面接の開始を大学4年生の8月から2カ月前倒しし、6月解禁とする方針を発表した。2年連続の見直しという異例の事態に学生や企業の戸惑いが予測されるが、大企業の選考解禁のタイミングに合わせたように内定辞退者が相次ぐ中堅・中小企業では「採用をやり直す期間に余裕ができる」と歓迎の声もあがる。ただ景気回復による人手不足で就職戦線は売り手市場となっており、中堅・中小企業が採用で苦労する状況は変わりそうにない。優秀な人材を獲得しようと、秋深くなった今も採用活動は続いている。(石川有紀) 「当社なら、若いうちに海外で活躍できるチャンスがあります」。11月5日、大阪市で開かれた合同企業説明会は、学生に自社のメリットをアピールする採用担当者らの熱気であふれた。 説明会は海外展開している中堅・中小企業の採用活動を支援しようと大阪府が主催。アジア9都市に展開していると