古代北アフリカに存在したヌミディア王国(前3~前1世紀)。ローマの「友好国」(クライアント国家)だった同王国の形成と没落を描くと共に、ローマ帝国の生成過程自体を新たな視点から論じる。「南」から見たローマ史。 栗田伸子(くりた のぶこ) 東京学芸大学名誉教授。1954年生まれ。東京大学文学部(西洋史)卒業。同大学院人文科学研究科修士課程修了(文学修士)。同博士課程中退。東京学芸大学助教授(1996年 ―2003年)、同教授(2003年 ―2020年)を経て現在に至る。専門は古代ローマ史およびヌミディア、カルタゴなど古代北アフリカ史。 主な著作に『通商国家カルタゴ』(共著、講談社)、訳書にモンテスキュー著『ローマ人盛衰原因論』(共訳、岩波文庫)、サルスティウス著『ユグルタ戦争・カティリーナの陰謀』(岩波文庫)など。 口絵 序論 ヌミディアとローマ 第一部 「クリエンテーラ」国家ヌミディア 第一