2021.10.16 11:00 解釈、誤解、魔改造~さまざまな作品に影響を与えてきた『ピグマリオン』の変身 オードリー・ヘプバーン主演の映画『マイ・フェア・レディ』(1964)はロマンティックで楽しい作品として世界的に人気があります。1956年初演で映画の原作となった同名の舞台ミュージカルも頻繁に再演されていて、今年の11月に日本でも再演される予定です。 アラン・ジェイ・ラーナーとフレデリック・ロウによるミュージカル『マイ・フェア・レディ』の原作は、アイルランドの劇作家ジョージ・バーナード・ショーの戯曲『ピグマリオン』(1913年初演)なのですが、舞台芸術史上でも屈指の誤解や魔改造を経験している作品と言えます。 『ピグマリオン』じたいがもともといろんなお話を取り込んで作られている上、ミュージカルの『マイ・フェア・レディ』は『ピグマリオン』とけっこう違うお話です。さらに『マイ・フェア・レデ