『週刊ダイヤモンド』3月21日号の第一特集は「儲かる農業2020 消えるJA」です。農協(JA)の大淘汰が始まりました。ダイヤモンド編集部が独自に試算したところ、全国にある600JAの「4分の1」に相当する153JAが赤字に沈む衝撃的な実態が明らかになりました。マイナス金利政策の影響による金融事業の収益悪化のためです。農協の本分である農家支援をおろそかにして金融事業に依存する農協には未来はありません。一方、農業に商機を見いだしたトヨタ自動車や三菱商事などは有力農家を囲い込み始めています。消える農協と攻める企業──主役交代が進む農業激変の現場をレポートします。 「入社希望者はたくさんいるから、リクルートには困らない。けれど、入社した社員の住む場所が本社の周りに足りないんですよね……」 松山空港からバスで約1時間揺られてようやくたどり着く愛媛県大洲市。こののどかな街には、住宅の需給バランスを崩